「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 162/216

電子ブックを開く

このページは 「人道研究ジャーナル」創刊号 の電子ブックに掲載されている162ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012国際赤十字・赤新月運動の基本原則人道国際赤十字・赤新月運動(以下、赤十字・赤新月)は、戦場において差別なく負傷者に救護を与えたいという願いから生まれ、あらゆ....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012国際赤十字・赤新月運動の基本原則人道国際赤十字・赤新月運動(以下、赤十字・赤新月)は、戦場において差別なく負傷者に救護を与えたいという願いから生まれ、あらゆる状況下において人間の苦痛を予防し軽減することに、国際的および国内的に努力する。その目的は生命と健康を守り、人間の尊重を確保することにある。赤十字・赤新月は、すべての国民間の相互理解、友情、協力、および永続的な平和を促進する。公平赤十字・赤新月は、国籍、人種、宗教、社会的地位または政治上の意見によるいかなる差別をもしない。赤十字・赤新月はただ苦痛の度合いにしたがって個人を救うことに努め、その場合もっとも急を要する困苦をまっさきに取り扱う。中立すべての人からいつも信頼を受けるために、赤十字・赤新月は、戦闘行為の時いずれの側にも加わることを控え、いかなる場合にも政治的、人種的、宗教的または思想的性格の紛争には関与しない。独立赤十字・赤新月は独立した組織である。各国の赤十字社・赤新月社は、その国の政府の人道的事業の補助者であり、その国の法律に従うが、常に赤十字・赤新月の諸原則にしたがって行動できるよう、その自主性を保たなければならない。奉仕赤十字・赤新月は、利益を求めない奉仕的救護組織である。単一いかなる国にもただ一つの赤十字社あるいは赤新月社しかありえない。赤十字社・赤新月社は、すべての人に門戸を開き、その国の全領土にわたって人道的事業を行なわなければならない。世界性赤十字・赤新月は世界的機構であり、その中においてすべての赤十字社・赤新月社は同等の地位を持ち、同等の相互援助の義務と責任を持つ。私たちの基本原則を実証するために、共有する価値観を指針として私たちの事業を進めます:・人々:私たちは人々およびその地域社会が、自らの最も差し迫ったニーズと脆弱性に関する持続可能な解決策を見出すために連帯して活動できる能力を構築します。・一貫性:私たちは透明性の高い説明可能な方法により私たちの基本原則に従って活動します。・連携:私たちは国際赤十字・赤新月運動の一部であり、その規則に従って私たちの標章とその標章が意味するところの独立性、公平性および中立性を損なうことなく基本原則を踏まえて政府および他の組織と協力します。・多様性:私たちは無差別と私たちの原則である公平、単一および世界性に基づいて、私たちが活動を共にする地域社会、そしてボランティア、支援会員および職員の多様性を大切にします。・リーダーシップ:私たちは、地域社会の諸権利、ニーズおよび脆弱性とその根底にある要因に注目し、リーダーシップを発揮して活動の質を高めるために努力します。・革新:私たちは共有する歴史および伝統から着想を得ますが、同時に変化する世界において人類の幸福と尊厳を脅かす諸問題に対する独創的かつ持続的解決策を見出すことに専心します。160人道研究ジャーナルVol. 1, 2012