「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 166/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012第2章:私たちは何をすべきか私たちは、私たちのビジョンを来る10年に向けて相互に補完し合う3つの目標に絞ることにより、「2010年に向けての戦略」からの方向性および....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012第2章:私たちは何をすべきか私たちは、私たちのビジョンを来る10年に向けて相互に補完し合う3つの目標に絞ることにより、「2010年に向けての戦略」からの方向性および進展を集約しました。最初の戦略目標は、良く知られている私たちの役割を認識し、人道的行動における世界の中心的主体となることを再確認することです。2番目と3番目の戦略目標は、これまでの活動の強みを活かしつつ、脆弱性の根底にある原因を予防・軽減することによって人間開発を促進するために、より多くの活動を行うことです。私たちの活動は、私たちの基本原則と価値観に反映されている人道的理念により生み出され、発展を続けます。私たちにとって、開発とは、誰もが自分が持つすべての可能性を引き出すことができ、自分たちのニーズや選択に応じて、尊厳を持って豊かで創造的な生活を営むことができ、その一方で、自分たちの義務を果たし、諸権利を実現することを意味します。これを実現するためには、私たちの生活について、姿勢を転換したり、意識を変革させたりする必要があります。また、適切な社会的、組織的な能力も求められます。開発は、現在のニーズを満たすことによって将来の世代のニーズが満たされなくなるといったことが起きないよう、責任を持って資源を利用することで持続可能なものにしなければなりません。2020年に向けての戦略目標1.生命を救い、生活を守り、災害や危機的状況からの復興促進に取り組む2.健康的で安全な生活を可能にする3.社会的一体性、非暴力文化および平和を促進する「2020年に向けての戦略」から得られるもの「2020年に向けての戦略」は、私たちが活動する多様な地域社会のニーズおよび脆弱性を踏まえ、またすべての人間に付与されている基本的権利と自由を指針とし、より人間的で、品位ある平和な世界の構築を赤十字に期待している全ての人たちが、この戦略から最終的に恩恵を享受することを目的としています。?各国赤十字社・赤新月社は、地域のニーズに適応する、適切な手法により、弱者と連携しながらより多くのより良い活動を行うことができます。各国赤十字社・赤新月社はより優れた能力と持続可能な資源を持つことになるでしょう。会員、ボランティア、その他の支援者は、モチベーションを高められ、組織化され、強力な支援を受けることにより、より積極的に活動に参加するはずです。各国赤十字社・赤新月社は、それぞれの国の当局にとって最も効果的な補助的機関であり、他の人道・開発団体にとってはより信頼できるパートナーとなります。?連盟事務局の支援を受けて協働しながら活動する各国赤十字社・赤新月社は、その内なる多様性を尊重しつつ、よりまとまりのある組織となります。私たちは、最も脆弱な状況下で支援が最も必要とされる場合に、時と場所を問わずに支援を行うための効率的な協働対応能力164人道研究ジャーナルVol. 1, 2012