「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 169/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012戦略目標1から予測される成果:?災害および危機への時宜を得た適切な対応のための効果的な準備体制?死者、損失、損害、そして災害および危機によるその他の有害な結果の....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012戦略目標1から予測される成果:?災害および危機への時宜を得た適切な対応のための効果的な準備体制?死者、損失、損害、そして災害および危機によるその他の有害な結果の軽減?災害および危機の後の地域社会の機能復興における改善戦略目標2:健康的で安全な生活を可能にする持続可能な開発への私たちの具体的な貢献は、地域社会の回復力を強化することにあります。回復力とは、反復して起こる、長期にわたる災害および危機的状況、または広範囲で発生した社会経済的変動に適応し、適切に対処する能力のことであり、これにより人々はこれまでに積み重ねられた開発の成果を守りながら、前進できるようになります。私たちは、人々が環境をも重視したより良い安全な生活を楽しむことができるよう、可能な限り健康でいられるよう、さらにでき得ることならリスクを予防または軽減できるよう支援することで地域社会の回復力を高めています。こうした力は、特に気候変動、経済危機、そして疾病の大流行のような世界的な脅威に直面した場合に、貧富の別なく重要となってきます。変化しつつある世界に生活様式を適応させるには、公共政策による支援を促進し、心理社会的態度に影響を与え、変化に対処する術を持たない最弱者層を支援するために手を差し伸べることも必要です。健康増進良好な健康状態(肉体的、精神的および社会的に満足できる状態)であれば、私たちは自分たちの人権を思う存分行使できます。私たちの健康に関する取り組みは、個人および地域社会の双方における脆弱性を軽減させることを目的としています。長寿、変化しつつある出生率のパターン、なくならない性別による不平等、社会的・経済的・個人的行動の傾向は、病気のパターンに重大な変化をもたらしてきました。全般的にこれらのパターンは非伝染性疾患へと移り変わりつつあります。2020年までには死亡、疾患および障がいの世界的な主要原因は、周産期および母体の合併症、結核、HIV感染、下痢疾患と並んで、心疾患および脳卒中、うつ病、交通事故、暴力および紛争による外傷、呼吸器疾患になると考えられています。マラリアおよびその他の伝染性疾患は減少しますが、低所得国では依然として顕著であり続けるでしょう。さらに流行病およびその大流行を引き起こす可能性のある新たなウイルスおよびその他の病原生物が出現し続けるでしょう。そのようなことから私たちの行動のための具体的な優先順位は、以下のような全体的なアプローチの中で、地域での一般的な健康パターンを踏まえた内容になります。・私たちは、医療サービスが行き届いていない地域社会に住む人たちのために、緊急時も含めてプライマリーヘルスケアと公衆衛生サービスを受けられる機会を拡大しようと考えています。私たちは救急法の基本的技術を普及し、生物が媒介する、あるいはその他の伝染性疾患に対処するための実証済みの予防技術を利用し、地域の保健所を支援していきます。HIVと結核への取り組みは、マラリア、予防接種、流行病およびその大流行への準備、リプロダクティブヘルスおよび小児看護に対する集中的な取り組みと同様に、引き続き優先すべき課題です。また、任意かつ無償の献血活動を推進し、血液と血液製剤の安全な提供を呼びかけます。健康危機に速やかに対応し、また栄養不足や母体・周産期合併症といったよく見られる問題に早期に人道研究ジャーナルVol. 1, 2012167