「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 174/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012活動1:強力な各国赤十字社・赤新月社を構築する各国赤十字社・赤新月社として承認され、またその地位を維持するためには、運動規約に規定してある諸条件を満たす必要....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012活動1:強力な各国赤十字社・赤新月社を構築する各国赤十字社・赤新月社として承認され、またその地位を維持するためには、運動規約に規定してある諸条件を満たす必要があります。各国赤十字社・赤新月社はこの規定に沿うよう、それぞれの国内法を最適なものに保たなければなりません。国内唯一の赤十字組織として設置されており、その活動が1949年の「戦地にある軍隊の傷病者の状態の改善に関するジュネーブ条約」が施行されている独立国の領土全体に及んでいることが必要となります。各社は、人道分野において国内当局の補助的役割を担うボランティア救護組織として、ジュネーブ条約および国内法に基づき、政府によって正式に承認されていなければなりません。その組織は基本原則と国際人道法を尊重し、それらを指針としなければなりません。各国赤十字社・赤新月社の活動は、差別なく採用されたボランティアの会員および職員によって、公認された名称と標章のもと行われる必要があります。正しく機能する赤十字社・赤新月社各国赤十字社・赤新月社は、弱者に対してより多くの点で役に立ちたいと願っており、なすべき活動に関する技能の向上に努め、持続的成長に取り組もうと考えています。各国赤十字社・赤新月社はその効果的役割を果たすための核となる条件として、ガバナンスと運営のそれぞれの役割について、透明性を伴いながら優れたリーダーシップを発揮すること、また社内での効果的なコミュニケーションの確保などを規定しています。また、各国赤十字社・赤新月社は自らの清廉性を守ること、組織強化、サービスの実施およびアドボカシー能力を持続することに責任を負っています。各国赤十字社・赤新月社は独自の努力、活動およびパートナーシップを通じて、また資源の健全かつ透明性のある運営によって、組織の必要経費を自己負担できるよう目指しています。各国赤十字社・赤新月社はそれぞれの状況に応じて、具体的な目標設定を含め、信頼できる、実現可能なサービスの範囲と規模を計画する責任を負っています。これらは必要とされる情報の収集・分析と、説明責任を明らかにするための監視・報告システムによって実証されます。各国赤十字社・赤新月社は対象とする集団のニーズ、脆弱性および諸権利の分析に基づいたそれぞれ独自の戦略計画を策定します。この戦略計画は、各国赤十字・赤新月社が獲得および持続可能な能力や資源を考慮しながら、その活動によって満たすことを期待される社会サービスのギャップを見極めます。各国赤十字・赤新月社の強さは、基本原則および各社の諸規定に従うことに同意し登録された会員およびボランティアにより、地方ごとに組織された支部またはユニットの全国的なネットワークを核としています。各国赤十字社・赤新月社は、例えば会費の支払いといった会員資格の追加的基準を設定する場合、差別待遇はせず、すべての人に門戸を開く必要があるということを理解しています。会員は自身が被選挙権または選挙権を行使する機会を持ち、各社のガバナンスについて責任を負っています。各国赤十字社・赤新月社は、自らが活動する地域社会を反映し多様な背景を持つ会員、ボランティアおよび職員を募集しており、その際には性別、人種、性的嗜好、社会階層、宗教または政治的意見を問うことはありません。会員、ボランティアおよび職員は、ガバナンスとマネジメントを通じ、適切な意思決定プロセスに参加ができます。各国赤十字社・赤新月社は安全な活動の場を提供し、共に活動する全ての人々が身体的にも心理社会的にも満足できる生活状態を保護、促進します。各国赤十字社・赤新月社は、文化を学ぶことを重んじ、国際赤十字・赤新月社連盟の活動に積極的に参加して、他国の赤十字社・赤新月社とその知識、専門技術および資源を共有します。こうしたことも参考に、各国赤十字社・赤新月社では教育および研修戦略が策定されます。これらは、172人道研究ジャーナルVol. 1, 2012