「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 180/216

電子ブックを開く

このページは 「人道研究ジャーナル」創刊号 の電子ブックに掲載されている180ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012パートナーシップおよび提携による共同活動各国赤十字社・赤新月社は、戦略計画に基づいた長期的な協力という点で、赤十字運動体のパートナーの支援を歓迎します。これ....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012パートナーシップおよび提携による共同活動各国赤十字社・赤新月社は、戦略計画に基づいた長期的な協力という点で、赤十字運動体のパートナーの支援を歓迎します。これらのパートナーシップは赤十字社が主導し、協調のための一連の実践的ルールを介して、効率的な連携を奨励しています。実践的ルールとは、ニーズ分析、目標設定、活動戦略と支援対象集団の明確化およびパートナー間の役割分担のための各種アプローチを共有すること、そして合意に達した資源調達、成果と説明責任の追跡調査を順守すること、さらにアドボカシーと活動の可視化の枠組みを共有することです。各国赤十字社・赤新月社のパートナーは自らを赤十字社のシステムおよび手順に合わせます。それが自らの組織の発展を促進し、協力の有効性と効果を高めると考えているからです。パートナーには赤十字社の中核事業予算への資金拠出が期待されます。それが赤十字社の長期的能力の強化につながるからです。大規模であっても回避可能である困苦に取り組むことは、国際赤十字・赤新月社連盟の義務です。そのため、予見できなかった重大なニーズや、脆弱性が生じるような状況では、関連する赤十字社・赤新月社が当該地では得られない追加的な資源を確保すべく特別の事業連携(OperationalAlliances)を要請することができます。これによって、特定の課題に取り組むために、国際赤十字・赤新月社連盟が集団として、事業規模を拡大させることができます。それぞれの状況におけるニーズおよび動員された関連各社と運動の内外からの協力者の能力に応じて、連携の形式が調整されることになります。グローバル事業提携(Global Alliances)は国家間レベルで形成され、通常は国際赤十字・赤新月社連盟事務局が調整を行い、特定の課題についての基準と規範を策定し、赤十字社・赤新月社組織の立場を代表・主張して私たちの団体としての声明を提示し、特定の目的のために世界的な参画と資源の動員を求めることになります。国際赤十字・赤新月社連盟事務局は、各国赤十字社・赤新月社の能力が限定的であるために、こうしたパートナーシップや事業連携をおこなうための支援を要請されることもあります。正しく機能する連盟事務局連盟事務局は、世界レベルにおいて組織のアイデンティティーを守り、推進し、各国赤十字社・赤新月社の利益に資するため、国際赤十字・赤新月社連盟を代表するものです。連盟事務局は会員サービスを介して各国赤十字社・赤新月社を支援し、結び付けています。これらは組織的に決められている国際赤十字・赤新月社連盟の機能に由来する必須のサービスであり、各国赤十字社・赤新月社はすべて、利用可能な資源の範囲内でこのサービスを享受する権利があります。これらのサービスを可能にしているのは、規定に定められた各国赤十字社・赤新月社の分担金とその他の資源です。連盟事務局はガバナンスと各国赤十字社・赤新月社の発展を支援し、国際救援活動を調整・指揮し、要請に応えて提携およびパートナーシップを促進・指導し、各国赤十字社・赤新月社の利益のためのアドボカシーを含む国際的な人道外交を実施します。変化と再生を促進する立場から、連盟事務局は国際赤十字・赤新月社連盟の組織としての記録を保管し、組織的な計画策定と成果のモニタリング・報告を奨励し、基準、規範および共通の戦略的枠組みを推進します。連盟事務局はこれらのサービスを提供し、知識や専門技術そして革新を共有するために、国際赤十字・赤新月社連盟の資源やネットワーク、そして拠点センター(指定された各国赤十字社・赤新月社内に配置)を活用します。連盟事務局には、非常に脆弱な環境で必要とされる場合、サービスを直接供給し、管理するという仕事が課せられる可能性があります。また、連携を強め、サービスを共有し、あるいは管理費178人道研究ジャーナルVol. 1, 2012