「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 28/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012た。課題となるのは、このようなユニークな役割、知識、専門知識を有効に活用して、各国または国際的なレベルでの社会的・経済的回復にさらに貢献することです。IFRCは....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012た。課題となるのは、このようなユニークな役割、知識、専門知識を有効に活用して、各国または国際的なレベルでの社会的・経済的回復にさらに貢献することです。IFRCは、脆弱な家庭でも健康に、安全に、尊厳を持って生計を立てられるようにするために、各国赤十字社・赤新月社による地方および都市部の地域社会に密着したリスク削減プログラム作りを支援します。また、気象情報を分析し、気候変動への適応を現行の活動に統合する各国赤十字社・赤新月社の能力についても支援します。IFRCは、地域密着型の保健・応急処置(救急法)を、マラリア予防やポリオ撲滅などのイニシアチブに関連付けることのできる全身的な健康と回復力へのアプローチを推進しています。また、移住者の人道的な影響を大きな課題として捉えており、教育、意識向上、権利擁護、社会的流動化等を組み合わせることで、IFRCの移住者ポリシーの実行に努めたいと考えています。人道的基準・価値の改善IFRCは、非暴力の文化を築くことにより「意識改革」に貢献し、また、HIV感染による差別意識の解消、人身売買の禁止、行動変革の主体としての若者の育成、高齢者のケアなどの広範なサービス分野にわたり社会的統合を推進するための参加プロセスを促進しています。また、各国赤十字・赤新月社が、能力評価や資格授与制度を導入することで、国際基準を基に自社の業績を評価・測定できるようにし、個々の状況に応じた開発支援を行うための基礎を提供します。また、学習や研修へのアクセスを促し、赤十字・赤新月社にとって重要な人道的および開発上の問題についての分析・研究を推進するために、Learning and Knowledge Sharing Network(学習と知識共有のためのネットワーク)が構築されています。能力の強化と学習の促進各国赤十字・赤新月社の能力強化は、世界各地に強固な拠点を確保する上で、非常に重要です。継続的成長と能力向上を促すため、赤十字・赤新月社のLearning and Knowledge SharingNetwork(学習と知識共有のためのネットワーク)は、以下を目標に掲げています。?赤十字・赤新月社のボランティア、メンバー、スタッフ、その他人道的アクター個々人の能力強化?人道的および開発分野における新しい考え方の促進?人道的サービスの提供の価値、質、効果の改善赤十字・赤新月社のLearning and KnowledgeSharing Network(学習と知識共有のためのネットワーク)は、学習提携のグローバル・ネットワークを通じて、災害管理、保健医療、人道外交、経営管理の4つの重要分野における職業的・学問的研修の機会を提供しています。提供されているコースには、赤十字・赤新月社の現行の学習プログラムの内容や、各業界の最先端を行く国際的な学術提携先の学習プログラムの内容も取り込まれています。やがて、この蓄積された知的財産は、人道分野における新たな研究プログラムの基盤となるでしょう。IFRCは、人道外交ではジュネーブにあるDiplo Foundation、保健医療ではマンチェスター大学、災害管理ではオタワ大学、またAsia e University/バーレン学習センターと提携するなど、学術機関との新たな学術提携を開始しています。また、人道問題研究では日本の人道研究センターとの強力な提携関係が実現することを期待しています。26人道研究ジャーナルVol. 1, 2012