「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 30/216

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概要:
Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012財源への着目:成功に必要な物とはIFRCの長期的計画の枠組みには、2020年戦略で概説されている目的を推し進める事務局の詳細な目標が記述されています。この枠組みは、....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012財源への着目:成功に必要な物とはIFRCの長期的計画の枠組みには、2020年戦略で概説されている目的を推し進める事務局の詳細な目標が記述されています。この枠組みは、緊急援助アピールシステムにより資金を受けているIFRCによる緊急事態への対応とは別のもので、重要な人道的および開発の事業のためのものです。この開発指向の強い枠組みの中で、世界中の事務所-分権化された指導体制と各国赤十字・赤新月社への支援を行う5つの地域事務所を含む―と、ジュネーブの本部機構には、詳細な目標が掲げられています。この枠組みとの関係で、上記の目標を推し進めるのに必要な費用や資金の概算に役立つ4年間の財務予測が作成されています。この財務予測には、新規または実施中の緊急救助活動の費用は反映されていません。2012年~2015年財務需要目標(スイスフラン)2012年2013年2014年2015年合計人道的基準の改善10,001,065 10,867,041 11,140,671 11,766,441 43,775,218被災者・弱者へのサービス拡大開発事業の拡大90,449,492 94,913,658 100,107,188 102,784,602 388,254,94082,952,442 82,800,228 84,637,814 87,634,204 388,024,688赤十字社・赤新月社の影響力と活動への支援強化30,498,042 31,854,654 32,002,341 32,234,101 126,589,138説明責任と世界規模での協力改善全世界合計54,347,508 50,685,284 49,817,263 51,607,500 206,457,555268,248,549 271,120,865 277,705,277 286,026,848 1,103,101,539日本赤十字社の皆さんへのメッセージ日本赤十字社は世界で最も大きく強力な赤十字社のひとつで、その活動は、毎年日本国内外の数百万人の人々に及んでいます。残念なことに、日本は大きな災害リスクを抱えた環境での活動となり、常に次の重大な緊急事態に備えておく必要があります。日本の人たちが直面している危険性を理解し、コミュニティレベルで有効な準備を行うという決意こそが、困難な状況に対する回復力の核心にあります。緊急事態に向けた準備と対応の成功体験により、日本赤十字社は他の赤十字・赤新月社がそれぞれの環境で成長し、準備を整え、グローバルな回復力を強化するのを手助けすることのできる、素晴らしい立場にあります。東日本大震災と津波発生後の日本赤十字社の経験からは、原子力災害への準備の重要性も含め、全ての人にとって貴重な教訓が提供されています。日本赤十字社は、例えば国際災害対応法の全般的改善の支援も行っており、この分野では明らかに他国をリードして行く立場にあります。日本赤十字社は、病院や看護大学の非常に効果的なネットワークのおかげで、日本国内では医療ケア提供の第一人者です。また、各国の赤十字・赤新月社による、都市部および地方のコミュニティにおける被災者・弱者への医療保健サービスの拡大を手助けすることのできる、優れた立場にあります。長年にわたる人道的サービスの提供における日本赤十字社のリーダーシップと寛容さに対し、赤十字・赤新月社のネットワーク全体を代表して心よりお礼を申し上げます。28人道研究ジャーナルVol. 1, 2012