「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 40/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 20121914年の第一次世界大戦開始から100年の節目となる2014年までに完了する予定です。ICRCの創立記念イベントについては、まだ、計画が進んでおりませんが、すぐに取りか....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 20121914年の第一次世界大戦開始から100年の節目となる2014年までに完了する予定です。ICRCの創立記念イベントについては、まだ、計画が進んでおりませんが、すぐに取りかかるつもりではあります。各国赤十字社、とくに日本赤十字社に期Q.待することは?何よりもまず、私たちICRCの活動にA.とって各国赤十字社は、非常に重要な存在です。彼らは、自国で活動しており、時としてICRCがアクセスできない場所へも赴くことができます。例えば、ICRCはアフガニスタンで多くの医療活動を実施していますが、私たちが病院施設を中心に支援をする一方で、アフガニスタン赤新月社には、様々な地域の応急処置所(救護所)へ出向くボランティアが沢山います。我々が連携し、一緒に働くことで、より多くの人々に支援を提供することが出来ます。コンゴ民主共和国やソマリアの赤十字・赤新月社との協力体制についても同様のことが言えます。ですから、ICRCは各国赤十字・新赤月社と親密なパートナーシップを築きたいと思っています。日本赤十字社については、世界におけるICRCの活動を支援して下さった長い歴史があります。財政面での支援もさることながら、有能な人材をICRCの現場に送っていただいています。2011年には7人の日本赤十字社の職員がICRCの活動支援のため、パキスタン、アフガニスタン、ジンバブエ、南スーダンに派遣されました。これは私たちにとって、とても重要なことです。日本赤十字社の職員がICRCの活動に協力、参加することで、それぞれの違ったアプローチを理解することが出来、それによって、さらに関係を強化することができます。日本赤十字社は、皆さんご承知の通り、医療面での活動の長い歴史と専門性をお持ちで、私たちの活動も大変恩恵を受けました。それに加え昨年は医療面分野以外の職員も派遣されましたので、これからは医療面だけではなく、より広域に渡る分野での協力が可能になるのではないでしょうか。また、日本赤十字社との関係はここ日本においても大変重要で、近衛社長に多大なご助力を頂いたお陰でICRCの駐日事務所を開設することができました。このような2つの組織の間の親密な協力体制と信頼関係により、大きな違いが生まれます。日本赤十字社の6つの看護大学では、経Q.験の豊富なICRCのスタッフやOBの方々からの講演・授業・演習などを望んでいます。このようなことに例えば3ヵ月程度の短期間で人を派遣していただくなどの案をどうお考えになりますか?A.これまでそのような試みをしたことはありませんが、考慮に値する提案だと思います。我々が日本赤十字社の医療職員やその他の職員を含む邦人職員をICRCのミッションに迎えたいと考えるにあたり、それらの人々の中には、例えば職場を離れたあとに、3ヵ月間程度、自らの経験を他の人々と共有したいと考える方もいるだろうと想像できます。より詳細な提案やアイデアを検討し、これまでの我々のネットワークを通じて、興味があると思われる人々にアプローチする必要があります。これまで、考えたことはありませんでしたが、面白い観点で、前向きに検討していって良いのではないでしょうか。38人道研究ジャーナルVol. 1, 2012