「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 5/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012「人道研究ジャーナル」創刊号に寄せて国際赤十字・赤新月社連盟会長日本赤十字社社長近衛忠煇2009年からの10年間は、赤十字にとって記念すべき重要な期間となります。....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012「人道研究ジャーナル」創刊号に寄せて国際赤十字・赤新月社連盟会長日本赤十字社社長近衛忠煇2009年からの10年間は、赤十字にとって記念すべき重要な期間となります。ソルフェリーノの戦い、アンリ・デュナンによる「ソルフェリーノの思い出」の上梓、赤十字規約の制定、赤十字国際委員会の設立、最初のジュネーブ条約の締結など、赤十字の誕生とその後の発展に深く関わる出来事が、相次いで150周年を迎えるからです。日本赤十字社も本年、創設135周年を迎えますし、日本が創設に大きな役割を果たした現在の国際赤十字・赤新月社連盟も2019年には100周年を迎えます。こうした節目に当たって、この度、赤十字に関する学術研究拠点として、「日本赤十字国際人道研究センター」が設置されることになったのは真に時宜を得たことであり、嬉しく思います。取り組む事業としては赤十字に関する歴史の研究、赤十字の事業及び活動の調査と研究、国際人道法や国際災害対応法の普及及び調査研究などが考えられており、赤十字の関係者はもとより人道問題に関心の深い多くの方々の参加と協力が期待されています。このセンターの運営には日本赤十字社が協力し、活動の中心は日本赤十字学園に属する6校の赤十字看護大学の教員が担うことになります。研究の成果はセンターが発行する機関誌「人道研究ジャーナル」によって定期的に発表されます。日本赤十字社は過去にも同様の機関誌を発刊していました。明治24(1891)年に発刊された月刊誌「日本赤十字」は、1913年に「博愛」と改称し、昭和26(1951)年6月の741号をもって終刊しています。それぞれの時代に寄せられた各界の著名人による原稿には、赤十字への熱い思いが溢れており、日本赤十字社の事業の展開にも大きな影響を与えたことが容易に想像されます。この国際人道研究センターとその機関誌である「人道研究ジャーナル」が人道の研究に携わる様々な人々との交流の場となり、人道の学術面での研究の発展にとどまらず、赤十字が関わるべき人道問題について広く考えを発信してゆくアドボカシーの役割をも担えるようになることを願っています。人道研究ジャーナルVol. 1, 20123