「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 51/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012●国際赤十字・赤新月社連盟が進めているデーターベースの作成を支援し、当該国・地域の災害に対する脆弱性と被災国赤十字社の災害対応能力に関する情報に基づいて、国....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012●国際赤十字・赤新月社連盟が進めているデーターベースの作成を支援し、当該国・地域の災害に対する脆弱性と被災国赤十字社の災害対応能力に関する情報に基づいて、国際支援の調整が図られるよう情報基盤を整備すること。併せて、国際赤十字・赤新月社連盟が作成した行動規範、国際災害対応法ガイドライン、モデル・アクトなどの普及に努めること。●IMPACTやERUの共同研修など、災害対応における地域の姉妹赤十字社との連携を強化すること。【評価基準】→日本赤十字社と姉妹赤十字社とが共同で実施した各種研修等の実績状況→国際支援受け入れに向けた具体的取り組み状況5.大規模災害への対応能力の強化2011年3月に発生した東日本大震災は、地震・津波・原発事故からなる複合かつ広域災害であり、わが国では戦後最大の未曾有の大災害であった。この災害に対し、日本赤十字社は、被災者の救護や地域社会の復興支援に総力を挙げて取り組んでいるところであるが、今回の救護活動を総括して、日本赤十字社の災害救護活動をより充実強化するため、我々はここに以下のことを誓約する。●地域社会レベルにおける災害リスク軽減に向け、今回の震災の評価検証結果を基に改正されるであろう国の災害対策基本法をはじめとする災害対策関連法制に合わせて、日本赤十字社の関連規則を見直すこと。●ボランティアや他団体との連携強化や救護資器材の整備を進め、大規模災害に備えた更なる災害対応能力の強化を図ること。【評価基準】→日本赤十字社の関連規則の改正状況→東日本東日本大震災の経験を踏まえた資機材の整備状況、訓練の実施頻度6.原子力災害への対応第18回国際赤十字・赤新月社連盟総会における原子力発電所事故に関する決議を踏まえ、災害における人道的対応を確立して、原子力災害の脅威に晒される人々の苦痛を軽減するため、我々はここに以下のことを誓約する。●当該決議の第一歩として、原子力発電所などの核関連施設を保有する国の社、あるいは原子力災害に関心のある赤十字社、国際赤十字・赤新月社連盟、赤十字国際委員会などが一同に会する赤十字会議を開催すること。●日本赤十字社として、福島第一原子力発電所事故の直接的・間接的被災者の心身の健康保持、市民レベルの知識の普及や予防、救護者としての将来の原子力災害への備え等、原子力災害に関連した事業を実施すること。【評価基準】→赤十字会議の開催と赤十字社間の共通認識の醸成状況→日本赤十字社が取り組む各種原子力災害対応事業の実施実績7.母子保健の強化推進アフリカにおいて母親と子どもが直面する保健医療サービスへのアクセスにかかる不平等の解消に貢献するため、関係する赤十字姉妹社とのパートナーシップの下に、我々はここに以下のことを誓約する。●保健医療サービスを受けることが困難な状況にある母親が安全に出産するために、周産期ケアを提供するとともに、地域社会における母性保護の定着に努めること。●僻地に住む5歳未満の子どもの疾病率と死亡率を低減させるために、健康な生活に必要な知識の普及や医療施設への搬送等のサービスを提供する地域住民からなる保健ボランティアの養成に努めること。【評価基準】→周産期ケアの提供状況と地域における母性保護の普及状況。→保健ボランティアの養成状況8.赤十字活動の普及促進赤十字・赤新月運動の使命や活動は、我々の行う人道的事業を通じ広く国民の共感を得る必要がある。したがって、赤十字の事業への国民の関心を喚起し参加を促進するために、我々はここに以下のことを誓約する。●「人間の生命を尊重し、苦しんでいる者は敵味方の区別なく救わなければならない」という赤十字・赤新月運動の担い手として、社会に人道研究ジャーナルVol. 1, 201249