「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 80/216

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Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012<2012年1月30日座談会・於日本赤十字社本社>東日本大震災と日本赤十字の看護大学・看護専門学校のあり方出席者(発言順)日本赤十字石巻看護専門学校教務主任森岡薫....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012<2012年1月30日座談会・於日本赤十字社本社>東日本大震災と日本赤十字の看護大学・看護専門学校のあり方出席者(発言順)日本赤十字石巻看護専門学校教務主任森岡薫日本赤十字社事業局看護部長・日本赤十字学園常務理事浦田喜久子日本赤十字学園常務理事・事務局長五十嵐清日本赤十字看護大学教授小原真理子日本赤十字看護大学学長高田早苗(司会)日本赤十字看護大学教授・日本赤十字国際人道研究センター長東浦洋東浦:本日は、年度末のお忙しいところを、この座談会のためにお越しいただきましてありがとうございます。昨年の3月11日の東日本大震災を踏まえ、赤十字の看護大学・看護専門学校として、今後の大学・学校のあり方についてどのようなことを考えておられるか、あるいは考えなければいけないのかということをテーマとして、お話をいただきたいと思っております。調べてみますと、現時点での看護大学ないし看護学部の数は200、修士課程のあるところは131、博士課程も62(日本看護系大学協議会)ということだそうです。赤十字はやはり現場がどうであったか、現場に立って、これからのことを考えていくべきなのかなと思います。森岡先生から、どういう状況だったのか、どういうことをお考えになったかなどについてお話をいただければと思います。森岡先生、どうぞよろしくお願いいたします。被災直後の石巻赤十字看護専門学校の教員と学生森岡:3月11日は、私たち教員は、学生84名と被害に遭いまして、近くの湊小学校に逃げました。学生たちは、高齢者の方の手を引いたり、背負ったりして逃げたのですが、逃げた直後は、やはり津波に実際に襲われたという恐怖感と、それから、間一髪で助かったという安堵感から、泣き崩れるような学生も何人かおりました。ですが、すぐに溺水した方々が何人か運ばれて来ましたので、私たちの救護活動もすぐ開始ということになりました。みんなで手分けして、低体温の方を一晩中さすり続けるというようなことを始めて、そこから救護活動は全然休む78人道研究ジャーナルVol. 1, 2012