「人道研究ジャーナル」創刊号

「人道研究ジャーナル」創刊号 page 82/216

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概要:
Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012て行う必要があったことから実施した活動があります。17班35人の看護師を派遣しています。828人の被災者の訪問看護や健康相談、生活指導等を実施しておりました。次に、....

Journal of Humanitarian Studies Vol. 1, 2012て行う必要があったことから実施した活動があります。17班35人の看護師を派遣しています。828人の被災者の訪問看護や健康相談、生活指導等を実施しておりました。次に、赤十字病院への支援についてです。石巻の赤十字病院は、唯一地域の中で機能が残った病院でしたので、大変たくさんの被災者が来ました。病院の職員だけでは、十分対応できないので、病院機能を維持するため、全国の病院から医師・看護師765人を派遣いたしました。うち、412名の看護師たちが、病院の支援を行っております。また、高齢者が多いということで、日赤が持っています12の赤十字福祉施設から15班67人の介護士さんたちを派遣して、介護活動を行っています。別途、先ほど森岡先生からありましたように、石巻の看護専門学校が壊滅的な状況になりましたので、学校再建の支援のために、校長のサポートをしてくださるマネジャーをお一人と、学校のいろんな資料を修復したり、実習指導を支援するために46名、派遣しています。まだ、今も続けております。最後に、これは最近のことでございますけれども、原発事故で、いわゆる20キロ圏内の人たちが避難・移住をしています「いわき市」というところがあります。そこの移住者の支援をするための行政のサポートに、臨床から1人と、看護大学の先生お一人がペアになって、2ヵ月間支援に入るという状況になっております。医療介護に関しましては、以上のような支援をいたしました。日本赤十字学園による支援活動概要東浦:はい、ありがとうございました。五十嵐局長、赤十字学園として、看護大学6校あるわけですけれども、看護大学が支援をしたということついて、ご説明いただけますか。五十嵐:赤十字の看護大学6校で共通して行われたというのは、被災者支援の駅前や街頭での学生・教職員による募金活動です。また、広尾の看護大学は、地下に赤十字の救護倉庫がありますので、その救護物資の搬出作業に学生、教職員が協力したというのもあります。あるいは、秋田の看護大学では、地域的に被災地に近いということもあって、いち早く現地に先生方が行かれて、初期ニーズの調査を実施しています。あとは、少し経過してからですけども、看護大学ということで、できるだけ看護学生にこういう大きな災害を目にして、そこでできることは限られていますが、ボランティアとしてやれることがあれば積極的に参加していただきたいということで、大学が一丸になって、5月の連休とか夏休みを使って、先生方の引率のもと、学生が現地に入って被災者、特に、避難所におられる方々へのケアというかたちで、何でもやらせていただこうということで参加をしました。東浦:小原先生、先生はいち早く現場に入られて、大体週末というと現場に行かれているか、あるいはその関係のお仕事をされているように思いますけれども、先生、急性期あるいは亜急性期の期間中でのことについてお話しいただけますか。80人道研究ジャーナルVol. 1, 2012