「人道研究ジャーナル」Vol.2

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013今後の展望理論を確かなものとする価値を認識する一方で、実務に重きを置くことは我々赤十字・赤新月社の主な強みである。IFRC事務局は、各国赤十字社とともに、人道支援機関や各国政府、国際機関等と、より良いレジリエンス構築の方法について幅広い議論を重ねてきた。今日の議題への関心は、長期にわたる解決策の構築と人間開発への貢献における援助効率に対する全般的な不満に裏打ちされていることは明確である。今日の世界では、過去数十年間の経済及び技術の壮大な進歩にも関わらず、衝撃に対して未だ脆弱であり、そしてその大部分は依然として多大な人的被害に根差している。コスト効率の高い解決策を見出すためには、統合的アプローチとしてのレジリエンス概念が重要であり、故に、我々は、OECD、EU、その他の主要な人道支援機関(例えば、IFRCとICRCが常時出席者である関係機関常設委員会の仕組みを通じて繋がっている国連や大規模なNGOとの関係を強化しているのである。)また同時に、我々は、2013年11月のIFRC総会を目前に控え、特定の赤十字・赤新月社の「ニッチ」の定義を確認し、レジリエンス構築に焦点を当てた各国赤十字社と連盟規模の対話に従事し、それに従って我々のプログラムを適合させる予定である。この試みに関して我々は、特に病院および看護、そして日本赤十字看護大学のような医療研究機関に従事する日本赤十字社の専門的中核からのインプットや考え方に期待している。なぜなら、脆弱で影響を受けやすい人々と日常業務が直結し、治療や支援、癒しを提供する専門職およびボランティアは、長期的にレジリエンスを再構築するための支援について多くの知見を有しているからである。注(1)例えば、以下を参照。http://www.mofa.go.jp/announce/speech/un2005/un0504-3.html(2) A journey into the night reveals the rise of the‘new poor’in Milan(http://www.ifrc.org/en/news-and-media/news-stories/europe-central-asia/italy/a-journey-into-the-night-reveals-the-rise-of-thenew-poor-in-milan-60636/)& The‘quiet desperation’of homeless people in Greece(http://www.ifrc.org/en/news-and-media/news-stories/europe-central-asia/greece/the-quiet-desperation-of-homeless-people-ingreece-60635/)(3)レジリエンスに関するIFRCディスカッション・ペーパー(2012年6月)The Road to Resilience: Bridging Reliefand Development for a More Sustainable Future.IFRC Discussion paper on resilience ? June 2012人道研究ジャーナルVol. 2, 201311