「人道研究ジャーナル」Vol.2

「人道研究ジャーナル」Vol.2 page 195/276

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013採択まで延期された。現在は、ポリシー全体の調和を高め、「2020年に向けての戦略」との整合性を確保するために、連盟の総合的なポリシーの体系を再検討している。災害マネジメントポリシーの枠組みは、改訂して総合的なポリシーの体系に組み込む計画である。災害マネジメント関連ポリシーのギャップ分析も実施しているが、すでに「復興」について(特に救援から復興への移行に関して)の明らかなギャップが認められている。この問題は、P&R改訂でも優先事項とされているため、P&Rと新たな災害管理ポリシーに含まれるべき復興ポリシーを整合させるチャンスとなりうる。IDRLP&Rの改訂プロセスでは、IDRLプロジェクトの進捗状況も考慮し、この2つのプロセスの双方が災害管理の分野における政府への政策提言ツールとしての役割を果たすよう、連携を模索しなければならない。2.3協議の優先分野この協議プロセスの目標は、2009年の実体性のある改訂作業を引き継ぐことである。前回の協議・改訂プロセスでは、特定のテーマ(復興、リスク削減、外部組織との関係などの項目のP&Rへの追加、および文書の適用範囲の武力紛争への拡大など)を検討した。各国赤十字・赤新月社や連盟、ICRCの代表で構成される作業部会は、これらの優先分野について統一解決策を見出し、これを2009年の改訂版P&R草案で提示した。そこで、より多くの社を協議に参加させることを目標とする新しい協議プロセスでは、この統一解決策を基礎と考えることができる。また、2009年の理事会のフィードバックで強調された各分野について、および前述した現在のトレンドや成果について、更なる改訂を検討する予定でいる。次のリストは、この協議・改訂におけるおもな目的と優先分野のまとめである。協議/改訂の優先分野(理事会のフィードバックおよび現在のトレンド/成果をもとに作成)? P&Rの記述に一貫性がなく、用語の明確な定義が欠如している。? P&Rは、既存の災害マネジメントポリシーや「赤十字・赤新月運動の中核文書」(スフィア・スタンダードや行動規範、セビリア合意など)を適切に反映していない。協議/改訂の目的1)記述内容や関連するポリシー、規定、基準、説明責任に関する規則の引用において、明確で一貫性のある表現を使用する。?説明責任に関する記述の重要性を高める必要がある。? P&Rには、赤十字・赤新月運動の各組織のおもな役割について、またおもな責任についての混乱がある。P&Rは、連盟の文書かそれとも赤十字・赤新月運動の文書か?2)P&Rの適用範囲を明確にする。? P&Rは、「2020年に向けての戦略」に沿って作成し、その適用範囲の「危機」への拡大を検討する必要がある。?外部組織(民間組織、市民保護団体、軍、国連組織、その他の団体)との関係を詳細に規定する必要がある。?早期の復興への移行に関する内容の拡大を明確に盛り込む。?未使用資金の拠出に関するドナー社と事務局との間の意思決定について、また二国間援助の際の意思決定について、さらに明確にする必要がある3)外部組織との関係についての指針を追加するか、または参照先を指定する。4)救援から復興への移行に関する詳細を規定する。5)未使用資金の搬出に関する役割と責任を明確にする。人道研究ジャーナルVol. 2, 2013193