「人道研究ジャーナル」Vol.2 page 200/276

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013ダーシップを発揮する。重要なことは、世界レベルでHDに取り組むことのできる重点分野を特定することにより、世界的リーダーシップに関与する事務局の能力が強化されることである（詳細は後述）。この戦略的枠組みは、これらの重点分野における今後3年間の計画と、これがHDに取り組むメンバー各社の拡大に与える影響についての概要を述べる。当然ながら、世界的な決定は各地域にも影響を与えるため、この戦略的枠組みでは、国際レベルのHDを各国赤十字・赤新月社やその地域・国内でのHD活動に関連付ける方法についても説明する。まとめとして、この戦略的枠組みの3つの目標を次に明記する。1.各国赤十字・赤新月社が国内レベルで取り組むHDについて、その効果を高めるための支援、ツール、ネットワークを示す。2.姉妹社や事務局と連携し、集団としての政策提言を実施する意欲を高める。3.事務局がメンバー各社の代表として世界的リーダーシップをより効果的に発揮するための基礎を確立するとともに、世界的なHDの成果と国内レベルのHD活動とをより強力に関連付ける。この文書には、次の2種類の重要な対象読者がある。□連盟事務局事務局は、各国赤十字・赤新月社にHD分野で必要となる支援とアドバイス、リーダーシップを提供するが、その際にジュネーブ事務局の各部門と各ゾーンおよび地域、各国の代表部が協調して活動することが不可欠である。そのため、この戦略的枠組みでツールとネットワークを特定し、事務局の世界的リーダーシップ計画を明確化することが、この目標を達成するための重要なステップとなる。□各国赤十字・赤新月社各社は、IFRCのHD活動の最前線にいる。しかし結成直後からHD活動に携わっている社もあれば、HDにまだ馴染みのない社もある。この戦略的枠組みは、こうしたすべての社を念頭に置いて作られており、HDを熟知した社のスキルや模範事例を、これからHDの組織と能力を構築する社と共有する重要性を強調するものである。上記の目標を達成するための枠組みについては、次のセクションで述べる。背景と環境1. HDポリシーと説明文書、および「2020年に向けての戦略」2.研究、分析、協議HDネットワーク1.メンバー各社の連携2.おもな対象読者の絞り込み3.戦略的パートナーシップの構築4.コミュニティの視点の活用と受益者の参加の促進HDツール1.赤十字・赤新月独自の特性の活用a.基本原則b.ボランティアc.補助的な役割2.国際会議のおもな役割3.能力開発ツール198人道研究ジャーナルVol. 2, 2013