「人道研究ジャーナル」Vol.2

「人道研究ジャーナル」Vol.2 page 203/276

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013HDツールおよびネットワークHDネットワークメンバー各社の連携グローバル化する世界で効果的なHDを実現するには、我々の影響力を高め、支援を必要としている人々の利益を具体化させる必要があるが、そのためには優先分野の共有や各社の強化、目標の明確なパートナーシップなどを通して可能な限り互いに協力することで、赤十字・赤新月の集団としての能力を活用しなければならない。そこで次の取り組みが必要となる。1. HD実践コミュニティの構築拡大しつつある各国赤十字・赤新月社のHD専門家ネットワークと連盟事務局(ジュネーブ事務局と各ゾーンおよび地域、各国の代表部)が、事務局のHD実践コミュニティ(HD COP)を通して初めてバーチャルに繋がる予定である。このHD COPは、次の目標を掲げる。?連盟のHDに関する世界・国内レベルの課題を円滑に調整する。?各国赤十字・赤新月社の政府や市民との関わりをより効果的に支援する。?各社の模範事例を共有し、各社間の学習を促進する。?連盟の重点分野の基礎となる根拠を確立し、この分野における情報収集と知識共有のためのより良いシステムを構築する。HD COPの主要な活動として、次のものが予定されている。?メンバー各社に現場やシンクタンク、学術機関などの重要なメッセージ、ファクト・シート、背景資料、最新の研究結果を提供する。?各国赤十字・赤新月社の国際会議への準備を支援し、国際会議の合間にそれぞれの政府をフォローアップするための必要なツールを提供する。? HDツール(HDマニュアルその他の能力開発ツール)を普及させる。?各社がおもな課題に対する連携を強化するための誓約を支援する。2. HDグローバル・チームの設立HDへの対応能力をチームとして組織化し、世界的な規模を持ちつつ各国および各地域に特有の専門知識を提供できる体制を整え、各国赤十字・赤新月社や各ゾーンに貢献する。3.「HDの実例」ケーススタディのライブラリ構築各国赤十字・赤新月社が実施したさまざまな環境でのHDの模範事例をメンバー各社のナレッジベースとするため世界中から収集し、FedNetのHDページに保存して定期的に更新する。おもな対象読者の絞り込みHDの影響力を最大限に高めるには、できる限りHDポリシーの対象を次の読者に絞り込み、利害関係者同士の強力なネットワークを構築しなければならない。?政策決定者・意思決定者:政府の高官または国際機関で同様の地位にある職員。?オピニオンシェーパーやオピニオンリーダー:学術機関、アナリスト、シンクタンク、研究機関、国際NGO、ソーシャルメディアプラットフォーム(ブロガーなど)、マスコミなどが含まれるが、これらに限定されない。?ドナー:各国政府や各財団、国際組織、多国間組織、企業、個人など。戦略的パートナーシップの構築我々は、各国または世界規模でIFRCの戦略目標の実現に貢献する優良パートナーとの提携を強化しなければならない。各国政府および国連などの政府間組織が、引き続き主要パートナーであることに変わりないが、人道研究ジャーナルVol. 2, 2013201