「人道研究ジャーナル」Vol.2

「人道研究ジャーナル」Vol.2 page 242/276

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 20132.背景説明書にある以下の勧告を採択する。a)すべての国際赤十字・赤新月運動構成機関は、赤十字の基本原則に則った活動方法を外部人道支援組織に普及させていく。b)国際赤十字・赤新月社連盟およびICRCは各国赤十字・赤新月社と協議して、継続的にガイダンスの必要性を分析し、場合によっては新たに作成する。その際、次のことに特に注意する。i.国連機関および調整機関との資源動員などにおける連携ii.自然災害時の緊急支援活動が行われている地域に紛争が勃発した場合(または紛争地において自然災害が発生して緊急支援活動をおこなうことになった場合)など、変動する状況下でのさまざまな国別調整組織および調整組織(カントリーチーム、クラスターなど)との関係性iii.災害および危機的状況において民間防衛や軍事・防衛資産が担う役割の進化iv.他の組織が指揮する活動での「すべての国際赤十字・赤新月運動構成機関」の赤十字・赤新月社標章の使用v.活動パートナーとしての民間部門と協働する方法vi.国際赤十字・赤新月運動の基本原則、規約、方針、指針に沿って外部人道支援組織と関係を築き管理していく能力をすべての国際赤十字・赤新月運動構成機関で強化vii.外部人道支援組織との関係性に関する現行の政策・戦略・ガイダンスの大要は維持しつつ、運用する際の実用性を高めるc)すべての国際赤十字・赤新月運動構成組織は国家レベルおよび地域レベルで運動調整機構を継続的に強化して外部人道支援組織との関係を改善する手段として活用し、その経験を形にして共有することによってこれまで以上に社会的弱者のために奉仕していく。決議3国際赤十字・赤新月運動の戦略(運動戦略)1.背景運動戦略が初めて採択されたのは2001年の代表者会議であった。その後、(戦略目的達成のために提案された)いくつかの活動は完了したと判断され、残りの活動についても妥当性を評価する必要から、2005年の代表者会議で運動戦略の改訂がおこなわれた。その結果、活動数は17から10に減らされたものの、以下の戦略的目標については変更されなかった。?運動を構成する三機関(各国赤十字社・赤新月社、国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)、赤十字国際委員会(ICRC))の強化?協力関係の強化と一体性の増大による運動の効果・効率の向上?運動に対するイメージ、および運動構成組織の知名度ならびに政府・外部パートナーとの関係の改善2009年にナイロビで開かれた代表者会議で、開始から10年を迎える2011年までに運動戦略およびそこに提示された活動の大半を終了することが妥当であるとされた。そのため会議では、常置委員会に対し、連盟及びICRCとともに、戦略目標の達成度と運動戦略の10の活動から期待される成果についての評価を代表者会議に提出するよう要請がなされた。その評価の主な結果と提言については、運動戦略に関する報告書に記載してある。代表者会議メンバーは、請求すれば評価報告書の完全版が入手可能である。さらにナイロビ決議では、常置委員会に対し、(赤十字国際会議や代表者会議等)運動に関連する各種会議の複雑さを減らすよう検討を続け、何か変更すべき点があれば代表者会議に提案するよう要請がなされた。当面の問題について総合的な検討をおこなう中で各国赤十字・赤新月社リーダーから出された要求を受け240人道研究ジャーナルVol. 2, 2013