「人道研究ジャーナル」Vol.2

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013十字・赤新月社連盟(連盟)がそれぞれの取り組みを強化するよう要請するとともに、各国赤十字・赤新月社がこの目標の達成に継続的に献身していくことを歓迎する。4.支援を必要とする人々に各国赤十字・赤新月社がより条件の整った自由な形で接触できることは持続可能な支援体制を整える上で大きな課題であり、そうした環境を構築するよう各国政府に要請する。5.当該国の赤十字・赤新月社の運営上の必要性に沿った、予測可能で定期的な資金提供を行うよう、関連政府部署及びその他の資金提供者に働きかける。6.その意味で、赤十字・赤新月社活動の国内状況への関わり、緊急時対応などの基幹機能を果たす能力並びに持続可能な組織発展からもたらされる赤十字・赤新月社の安定性、適応性、説明対応力を保証するためには、人道分野における赤十字・赤新月社の補助的役割が正しく機能し発展していくように、各国政府が必要に応じて長期的な支援と資金供給を行うことが重要であることを強調する。7.連盟及びICRCが各国政府及び各国赤十字・赤新月社と協議して、赤十字・赤新月社、公的機関並びにその他の関連団体が関連情報を利用できるようにし、さらにその内容を充実させていくことを要請する。そうした情報には、行政とのパートナーシップについてのガイダンス、法律上の助言、赤十字・赤新月社の成功事例、さらに資金配分に関する免税措置及び特殊規定の例が含まれる。(Ⅱ)ボランティア活動の発展また、第31回赤十字・赤新月国際会議は、ボランティア活動は1859年に発案されて以来、国際赤十字・赤新月運動の根幹をなすものとなっており、今日も同様に運動のあらゆる活動の中核をなして赤十字・赤新月社の躍進を支えるとともに、危急の場合には弱い立場にある何百万もの人を支援するものであることを改めて認識し、それゆえ、ボランティア活動の発展は赤十字・赤新月社を強化するための重要な前提条件であるとともに、各社の活動が効率的であるための必須要素であり、赤十字・赤新月社が人道分野において公的機関を補助するという役割を果たす上での必須要素であることを認め、ボランティア活動の基本原則並びに国際赤十字・赤新月運動におけるボランティア活動の重要性と精神を想起し、弱い立場にある人々のニーズを満たすために1,310万人の赤十字・赤新月ボランティアが際立った貢献をしていること並びに各国赤十字・赤新月社が提供するボランティア活動の規模と範囲を拡大すべくボランティアが活動している環境について公的機関が理解を深めそれを改善するためにあらゆるレベルで積極的に行動する機会があることを認識し、2009年に開催されたソルフェリーノの戦い150周年記念祝典において赤十字・赤新月ボランティアが採択したユース宣言を想起するとともに、世界中への人道の普及に対するその参加者らの貢献を改めて確認し、ボランティア活動が社会にもたらす利益が拡大していること並びにボランティア活動に対する理解を深めてその促進のために実務的な対策をとっていく責任が公的機関にはあることを認識し、そうした対策の一つとして、ボランティア活動の場を生み出すような法律上・政策上の環境の整備があることを理解し、1999年の第27回赤十字・赤新月国際会議において赤十字・赤新月社にとってのボランティアの重要性が確認され、また、決議1付属書2最終目標3.3.の13(b)項において、「関連するボランティア組織が効率的に活動できるよう法律を見直し、必要であれば新法の制定ないし法律の改正を行う」責任が政府に対して課されたことを想起し、第27回赤十字・赤新月国際会議において連盟が、「政府との協力によってボランティア活動の既存の法的・財政的・政治的基盤を拡大し、増大する一般市民からの支援を動員する」と誓約したことを想起し、連盟、列国議会同盟、国連ボランティア計画が2004年に発表した指針書「ボランティア活動と法律―その一つの手引書」及びその貴重な貢献を想起し、国連ボランティア計画が2009年に「2001年以降ボランティア活動に影響を与えた法律・政策」という研究人道研究ジャーナルVol. 2, 2013259