「人道研究ジャーナル」Vol.2

「人道研究ジャーナル」Vol.2 page 266/276

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013るための政策・計画の効果について調査・評価・査定する。3)あらゆるレベルにおいて公的機関を補助するというその地位を活用して、協議に参加し、現行の保健計画を見直し、必要な場合には公平性を唱道する。4)性と生殖に関する健康並びに妊婦・新生児・児童の健康、さらに青少年・若年層の健康の実現性とその内容を含む健康の公平性に向けた進展を監視し評価する。政府に対して次のことを強く要請する。5)正規の保健部門及び障害が存在するその他の行政サービスから法律上・規制上の障害を取り除く。6)利用可能な保健資源を必要性に応じて配分する。7)すべての女性と子どもに対して、安全で利用しやすく安価で地域状況に適合した医療を保証することを目指す。8)社会全体の医療の質を低下させることなく、医療をほとんど受けられずにいる女性と子どもに対する予防・治療・ケア・支援を向上させることを目指す。9)倫理的実践及び専門医療基準を強化することによって、差別をなくして患者と医療提供者間の相互関係の質と特性を向上させるよう正規の保健部門に働きかける。例としては、拠点となる病院内に患者の権利を掲示する、倫理憲章を採択する、独立した倫理委員会を設置する、倫理的実践とジェンダーへの配慮について医療従事者に訓練を行う、などが考えられる。10)保健人材の深刻な不足に対処し、保健人材の維持・教育・配備に関する国家戦略を支援する。11)妊娠・出産の負担に加えて慢性疾患という不当な重荷を女性が負わされている国の健康格差について調査を推進する。Ⅱ.知識の普及―女性と子ども及び青少年、若年層のために健康に関する信頼できる正確な情報を提供して、健康に配慮する行動を奨励する各国赤十字・赤新月社に対して次のことを要請する。1)性と生殖に関する健康並びに妊婦・新生児・児童の健康に関する信頼できる正確な情報を提供するよう今まで以上に努力し、その評価をおこなう。2)適切に健康に配慮する行動を奨励し、母親の安全と子どもの健康を妨げる地域の障害を取り除くよう今まで以上に努力し、その評価をおこなう。3)健康に配慮する行動の普及に努め、その効果を高めるために政府と市民団体のパートナーシップを強化する。政府に対して次のことを強く要請する。4)健康格差を低減して女性及び該当する場合には子ども、青少年、若年層が健康について十分な知識を与えられた上で自主的な判断を下せるようにするためには、質が高く信頼のできる最新情報に基づく教育が不可欠であることを認識する。5)特別な地域事情を反映した健康を意識した行動や習慣についての教育を率先して行う。6)教育普及活動は住民全体の情報ニーズを対象とし、弱い立場にある人のニーズに特に配慮するようにする。7)多岐にわたる部門での活動を促進して、健康を意識した選択をするように支援する。8)適切に健康に配慮する行動を促し、健康促進戦略を実行可能にする政策を策定する。9)健康に関する情報を普及させる活動を実施する際には市民団体を関与させる。Ⅲ.男女平等と差別撤廃への取り組み―男女平等・差別撤廃の考えを普及し、女性と子どもに対する暴力を根絶する各国赤十字・赤新月社に対して次のことを要請する。1)差別撤廃プログラムを策定し女性と子どもに対する暴力を根絶することによって、社会的弱者の社会参加を実現するために今まで以上に努力する。264人道研究ジャーナルVol. 2, 2013