「人道研究ジャーナル」Vol.2

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「人道研究ジャーナル」Vol.2

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 2, 2013毛布の配給」を知っており、46%の人が実際に毛布を使い、評価も47%と高かった。「緊急セット」が配給されたことは35%の人が知っており、23%の人が受け取り、29%の人が評価していた。新潟県中越沖地震では、緊急セットを受領した人は39%と能登半島地震を上回っていたが、発災から数日後の配付であり、能登半島地震諸岡地区における緊急セットの配給は、地震当日の生活用品がまったくない時期の避難者のニーズをほぼ充足していたと言える。また、サービスの提供に関連する項目では、「こころのケア」(40%)が3番目に多く知られており、24%の人が受け、36%の人が評価していた。義援金の募集・配分を日赤が行っていることや、赤十字防災ボランティアが活動していたことについての認知度は30%弱に留まっていた。また、調査対象者の95%は義援金を受け取っていたが、義援金について日赤の支援を受けた(と思っている)人は27%と低く、日赤の救護活動の一環であることが十分知られていなかったと言える。毛布を配給したこと図2日赤の救護活動の認知・受援及び評価(n=246)020406080%53.346.346.7日用品などの緊急セットを配給したこと23.228.934.6その他の物資を配給したこと23.220.724.0救護班(医療チーム)が医療救護活動をしていたこと28.551.267.5こころのケア活動(心理的な支援)をしていたこと24.036.240.2義援金の募集と配分26.827.630.1日本赤十字の防災ボランティアが活動していたこと11.823.627.2その他0.81.21.6知っていたこと支援を受けたこと無回答20.730.533.3評価できること(出典)日本赤十字社石川県支部「平成19年(2007)年能登半島地震における救護・救援活動の記録」なお、能登半島地震時に日赤が救護活動を行っていたことを全く知らなかった被災者が21%おり、救援を全く受けなかった(と思っている人を含む)人が31%、したがって評価できないという人が31%いた。アンケート調査で初めて日赤がこれほど活動していたと知った人もおり、日赤の災害救護活動の広報の重要性が指摘される。(2)他機関との比較による日赤の活動評価能登半島地震時における関係機関の活動評価としては、図3に示すように、対応が良かったという割合は、自衛隊による救援活動(63%)、ボランティアによる支援(52%)の次に、45%の人から日赤の支援活動が良かったと評価されている。新潟県中越沖地震時においては、支援活動が良かったという割合は、自衛隊81%、人道研究ジャーナルVol. 2, 201343