ブックタイトル人道ジャーナル第3号

ページ
111/288

このページは 人道ジャーナル第3号 の電子ブックに掲載されている111ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014表1災害救護訓練の発展平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度平成25年度テント設営傷病者通信伝達搬送応急手当トリアージこころのケア炊き出し集結訓練屋内訓練避難所支援迎えられるようにした。このように、平成22年度の災害救護訓練は、学生が災害救護活動に最低限必要な活動を包括的に体験できるものに発展した。このように、本学の災害救護訓練は大きな発展を見せたが、課題もあった。1つ目が、2日目の本訓練のプログラム構成である。本学には、看護学科、介護福祉学科合わせて約500名(平成22年度から平成23年度にかけては、看護学科が短大から大学への移行期であったことから約400名前後)の学生が在籍している。本訓練に全学生を一度に参加させるのは困難であったため、午前と午後の2回に分けて訓練を実施した。だが、こうすると、学生は2日目の午前または午後の時間が空いてしまうことになり、効果的運営の観点で課題が残された。2つ目が、介護福祉学科の学生の役割についてである。看護学科と異なり、介護福祉学科のカリキュラムには、災害福祉論という科目が含まれており、介護の知識や技術を活用できるプログラムを取り入れる必要があるのではないかという議論が生起した。平成23年度から平成24年度にかけて、これら2つの課題の解決に向け、つぎのような対策を実行した。2日目の本訓練のプログラム構成については、本訓練と並行し、屋内訓練を企画した。屋内訓練では避難所での生活支援技術やロープワーク等を体験できるようにし、学生がより多くの技術を習得できるように工夫した。介護福祉学科の学生の活動については、トリアージに代えて、避難所支援を新たに訓練項目に加え、避難所における災害時要援護者(高齢者、障がい者、こども、妊婦等)の支援について体験できるようにした。現在、本学で実施されている災害救護訓練の大枠ができあがったのが、平成24年度である。Ⅱ.平成25年度災害救護訓練の概要1.目的災害時に行う救護活動や避難所での支援活動の全体像と活動時における支援者の役割を理解し、将来、災害救護活動の推進者として成長できるように基礎的能力を培うこと2.目標1)短時間に集結整列・報告ができる。2)「こころのケア」の必要性と方法について理解する3)大人数分の「食」の確保が安全にできる人道研究ジャーナルVol. 3, 2014 109