ブックタイトル人道ジャーナル第3号

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概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014んがずっと仕事をご一緒されている「歳末たすけあい」の共同募金会さんとどう違うのか。日赤が募金活動をするという場合にどういう手続きをしなければいけないとか、検討しなければいけないという事項整理とか、いろいろありました。募金手続き上の問題もさることながら、日赤は配分をするための機関ではないといいうのをご納得いただくことが私どもにはとても重要なことでした。また、NHKにとってはテレビ放た。そんなことも思い出になっています。英語名の「International Helping Hand Campaign」を決めるには、国際放送ご担当の英語を母国語とされている方にもお世話になった。そういうことも全部両者の打ち合わせ会で決定していかなければならなかった。最初だからということで、かなりいろいろと苦労しました。こんな苦労しながら1回きりなのかなということがあったのも記憶にありますね。送開始30周年のキャンペーンなんだが、日赤側には何か特別の理由を見いだせないかと、三枝さんから難題を言われてずいぶん困ったことも記憶しています。第2回「NHK海外たすけあい」の実施歴史をひも解いてみると、第1回の「NHK海外たす東浦:第1回の「たすけあい」は15万8,000件、けあい」が実施された1983年は国際赤十字創設120年。120年がきりがいいのかどうか分からないのですけれど、赤十字が始まって120年。奇しくも第1回の「たすけあい」の開催期間中である2月にいまの赤十字国際委員会の前身ができていますので、そういう意味で120年だということをご説明した。10億4,700万円集めることができた。1984年の夏になりますと、マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーの作詞・作曲の「We Are The World」という歌がありますけれども、アフリカ飢餓救援の必要性が、世界中を巻き込むような形で出てきたわけですよ。日本でも当時、三宅和助さんが外務省の中近東・池本:そうそう、だからそういう記念だから1回きアフリカ局長をされておられて、その方の音頭取りりだというお話で出発した。だからわれわれも厚生省に届け出て許可を得るのも、よし、1回きりなら頑張ってみようじゃないかということで、ない知恵を絞っで、官民合同調査団をアフリカに出すべきだという話になった、1984年8月に行くことになるわけですね。その中で「海外たすけあい」を再度実施する必要があてたんですね。だから、2月というのもそのときだけ、るのではないのかということで、両者の意見が一致し83年だけで、あと、ご存じのとおりいまに続けていただいているのは12月であれと一緒になったというのは、またそれはそれでNHKさんのほうにも事情がいろいろおありだったんじゃないかと想像しているんです。た。しかし、12月の歳末たすけあいと一緒になってやらざるを得ないのではないか、共同募金会との関係とか、厚労省の問題とか高いハードルを越えなければいけないものが多々ありました。池本さん、その辺のことで何か覚えていらっしゃることがありますか。東浦:第1回の実施にあたってポスターをつくるこ池本:そんなにないですけれど、ただ、これ、実務とになった。「NHK海外たすけあい~愛の手を日本から」はすんなりと決まったが、ポスターに小さい字で、「地球上では毎日5万人もの人が飢えで死んでいます。世界各地で2週間に1回大きな災害が発生しています。開発途上国では乳児の10%が1年足らずの命です。あなたの豊かさをほんの少し分けてあげてください」とある。このキャッチをつくるのに三枝さんから根拠を示せ。そういうことをNHKが放送に乗せて問題ないという根拠をと迫られ、根拠づけにいろいろな資料を集めた記憶があります。ジュネーブからの者の計画としては、われわれがやっぱり、いくら趣旨が良くても、NHKさんの了解・支持を得ているにしてもですよ、国内の募金について言えば、当方は割り込みの形になるわけですから、かなり脅威に感じられて、あまり良い印象が最初の出足のときにはなかったんですけれど、でも、だんだんやっているうちというか、事業が深まっていくにつれて、事務局同士の間では非常に理解できるようになりましたけれども、最初はなんだ、新参者が割り込んできてという、そういう懸念をもろにぶつけられましたから。資料には何らの出典を示すことなく、そのような事項東浦:その辺はいまはもう全然問題なくいっているが掲載されている。その孫引きではいけない。原典をんでしょうね。示せということで苦労した。佐倉:そうですね。いまは毎年「歳末たすけあい」その集めた資料を下敷きにして、朝の番組で奥さま「海外たすけあい」が始まる前に三者で集まって、広向けの1時間番組が製作されたというのがありまし報についてなど相談する場を設けています。問題なく116人道研究ジャーナルVol. 3, 2014