ブックタイトル人道ジャーナル第3号

ページ
127/288

このページは 人道ジャーナル第3号 の電子ブックに掲載されている127ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014ってありましたでしょう。それで、やっぱりちゃんと日赤さんは、「NHK海外たすけあい」で、これは建てたものだということで貼ってくれているというのにね、感激しましたね。東浦:つい最近、皆さんの後ろに座っている2人がバングラデシュの片田舎に行っているんですが、ハティア島じゃなくて、反対のクルナ、ボリシャルの方ですが、そこで見たというんです。まだ貼られているのを。このステッカーですよね、これも三枝さんと一緒につくったわけですよ。つくって、これで行くよという話になったときに、ICRCからクレームがつきまして、けしからんというわけですね、「赤十字マークと井上:いまの質問に関して言えば、標章使用規程から言えばマズイですよね。ICRCのスタンダードから言えば。ただ、「そんなことをいうのは、日本の現状を知らないから」という意見もある。「企業とタイアップをしなければ、赤十字がもっと充実した事業をできなくなるのだから、もっと柔軟であるべきだ」という考え方ですよね。東浦:確かに。だけど、標章規定そのものの考えもずいぶん変わってきたと思うんですよ。今やパートナーシップが必要だということが認識されるようになったと思うんです。キャンペーンや募金のときは認めざるを得ないんだという話になってきていると思うんですが、当時そんなエピソードもありました。企業の名前とが一緒になっているのは駄目だ」と。粉川:へぇー。「NHK海外たすけあい」体験員派遣東浦:ICRCは貼ってくれないんですよ。カンボジア難民受け入れのことで、迷惑をしたタイ人たちが住んでいる地域に対して、タイ赤十字が何らかの支援をしたいという。タイの東北部は乾期になるともう全然水が足りなくなってしまう。そういうところに素焼きの甕を用意するんだけれど、これは高くて手が出ない人たちなんです。そこで考え出されたのが、米俵に土を詰めて、甕の形をつくって、そこにセメントを張って乾かして中の土を取り出せば甕になっている。それを1週間の間に2個つくって、その1個は、お寺に寄進して、1個自分が持って帰る。翌週は、その教育を受けた人たちが隣村へ行って教東浦:シンポジウムを実施したり、あるいは取材・視察というようなことをやっていく中で、「たすけあい」も10年目を迎える。10年を記念して、「海外たすけあい」の体験員募集が始まっていくんですね。残念ながら、私、そのときは、国際畑からちょっと離れたところにおりましたんで、その辺の経緯がよく分かっていないところがあるんですが、どなたか、どういう形でやっていったのかということをお話しいただける方はいらっしゃいませんか。井上:私は体験員の皆さんと一緒に行ったんですよ。今日はちょっといらしていないけれど、高橋さんとか…。森さんも参加されましたね。えていくという、そういうパターンだったんですが、森:始まって10年ということで、何かやれないかその取材の前に、カンボジア難民キャンプ内のICRCが援助していた病院を取材した。「たすけあい」で援助した資機材にこれを貼っていないんですよ。NHKのカメラマンから「絵にならない。どうして貼らないというお話を日赤さんからいただいて、結構期間は短い間だったのですが、検討を始めました。シンポジウムぐらいしか思い付かなかったんですが、ふと、昔、風谷さんが、フィリピンに行ったときの話などを思いんだ」と言って、だいぶクレームをつけたことがありました。映像を取るときにICRCに無断で貼ったりしたように記憶しています。井上:このステッカーはいまも使っているんですか。粉川:使っていないでしょう、見たことないもの、もうしばらく。東浦:昔は、車やその他の資機材での支援がいっぱいあったからということなのかもしれませんがね。粉川:ネパールの井戸には全部付けたからね。東浦:標章規定との関係では、井上さんどのようにお考えになりますか?人道研究ジャーナルVol. 3, 2014 125