ブックタイトル人道ジャーナル第3号

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概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014幽玄的な形で飛んでいる。「これは絶対にJALパックでは駄目だよね」っていう話を小林さんとした覚えがある。だから観光地のようないいところは行ってないんだけれども、そういう得難い経験というのはそれぞれあったのかなと思うんです。若い人の「NHK海外たすけあい」への積極的参加を促す方途東浦:残念ながら、こういう企画が継続されていない。利子が、いまはほとんどないような状態ですから、かなり難しいのかなとは思うんですけれども。若い人たちに「海外たすけあい」に積極的に参加してもらうための仕掛けが必要なのではないかと思うんですけれども、いまはどんなことがなされているんですか。日赤広報:去年、事業計画の評価を行いまして、10代から20代の認知率が最も低いということを把握しました。ただし、その10代から20代の方々も「知ってさえいれば寄付をしました」という、寄付者の見込みサポーターはとても多かったんですね。9月ごろから学生15名ほどと一緒にグループディスカッションを行って、実際、今後どういったことをやるかというのを検討しました。最終的には、学生のほうでSNSを活発的に活用する方法を取り組むことになって、現在、facebookで学生が書いた記事を紹介することであったり、学生が主体的にTwitterを使いまして、フォロワー数は現在300人。9月から11月29日現在までツイート数は192ツイートというような形になっております。そのほかに、「海外たすけあい」のホームページを充実させております。特設サイトでは学生が記事を書いて、学生の目線でそれぞれ10代、20代に呼びかけていこうというような活動を行っております。その辺りが学生とのコラボレーションという意味では行っています。東浦:これは、日赤が明治学院大学との間でやり始めましたよね。あの辺のところから出てきていることなんですか。日赤広報:そうですね、きっかけは、やはり、青年奉仕団であったり、明治学院大学の皆さんとより活発的に協力して行っていきましょうという話が出たので、はい。東浦:まだ、一桁も二桁も少ないんじゃないかなっていう感じはするんだけれど、その辺はどうなんですか。日赤広報:初めての試みなので、いまは募集数としても、まずは首都圏、東京、神奈川、埼玉あたりから声を掛けまして、本社に集まってミーティングを行える人たちのみに今年は限定しています。効果を測定して、それで今後拡大していくのかどうかを検討しようと思っております。井上:リツイートってありますから、少しずつ広がっていくという要素がSNSにあるんで、そういうのはちょっと期待したいと思いますがね。でも、とにかく広報的に見ると「海外たすけあい」って、やっぱり援助対象が広いじゃないですか。紛争から災害、開発があったり。若者たちがいったいどういうところに関心を持ってくれるんだろうかというのは、われわれも掴みたいところだし、逆に、どういうふうにそういうものを打ち出していくのか、フォーカスしていくのかというのは広報的にはすごく難しい。例えば、UNICEFさんのように、子ども1点に絞れれば訴求力は上がるけれども、僕らがNHKさんと一緒にやっている「たすけあい」というのは、それでいいのかという部分もある。やっぱり、ある程度いろいろな要素があって、いろいろな人たちがその中で自分なりのものをつかんで、参加したいと思ってもらえるような要素がないといけないんだろうというふうに思います。そうするとやはり1点に焦点化するのは難しいかなと。「海外たすけあい」は、打ち出し方を上手にしていかなければならないのかなと。東浦:いまだいたい7億円ぐらいですか。30年の平均では、最初の2回が非常に多かったんで、1年間に8億1,000万円ですが、どうやったらもっと上がっていくのか。最初のころは、日赤の内部でも、支部あたりからは「何で社資募集と競合するようなものをやるのか」とか、言われましたね。全額、海外に持っていかれてしまうようなお金、つまり自分たちには全く実入りにならない。普通は自分たちの支部で集めれば、単純に言って目標額までの15%を本社に送納すればよい。残りは支部の資金として、事業費に計上したり、地区・分区の経費として配分できる。それがない、全部本社に吸い上げられてしまう。海外へ持っていってしまう。そういうようなことで大分意見がありましたよね、池本さん。池本:そうですね。しかし、あれじゃないですかね、いまから30年前の話ですと、赤十字のPRというのは何があったかというと、月に1回の新聞と、年130人道研究ジャーナルVol. 3, 2014