ブックタイトル人道ジャーナル第3号

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概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014目標達成の進捗状況事業分野1:人道基準の向上赤十字・赤新月社の能力開発分野では、世界規模の能力強化パッケージの普及において成果があった。「組織能力の評価および認証システム(OCAC:Organizational Capacity Assessment and CertificationSystem)」。世界規模で第一段階の普及が続き、これまでに40件以上の評価が進んだ。OCACの評価対象の50パーセント以上において認められるものとして定義される組織的弱点は、前回までの報告と比べて変化がなかった。OCACは、各国赤十字・赤新月社の外部への情報発信力、特に「計画・モニタリング・評価・報告(PMER:Planning, Monitoring, Evaluation and Reporting)」からなるドナー向け報告を改善する必要があることを明らかにした。また国内募金などにより、財源を安定的かつ多面的に調達する必要もある。さらに各社の目的や独自性に関するビジョンが共有されていないことも共通の問題点である。組織イメージの管理における懸念や、清廉性に関する枠組みの欠如も共通して見られた。各国赤十字・赤新月社に対する連盟の戦略的計画ガイドラインが完成し、配布された。また「国会議員指針(Guide to Parliamentarians)」も各社が国内の政策提言に利用できるよう発表された。ラーニング・プラットフォームは、引き続き順調に運営されている。2012年には、新たな赤十字・赤新月社のボランティアを対象とする最初のオンライン研修コースが公用語四ヵ国語およびロシア語で開始された。2013年8月末現在、ラーニング・プラットフォームを実際に利用しているユーザーは、世界186社で5万6,395人に上る。2013年の利用者数の目標は、全体で4万人であった。ラーニング・プラットフォームの運用が始まって以降、スタッフおよびボランティアによって受講されたコースを具体的な価値に換算すると、およそ735万9,050スイスフラン以上に上ると推定される。事務局は、すべての教養課程の受講を熱心にマーケティングし、各国赤十字・赤新月社のボランティアやスタッフに、興味があれば誰にでも学習チャンスが与えられることを周知している。連盟全体をカバーするデータバンクと報告システムの構築のため、ITプラットフォームの開発が再度活発化している。2012年は、111社(59パーセント)が全連盟規模のデータバンクおよび報告システム(FDRS)を介して戦略的計画や財務諸表、年次報告書を提出した。内訳は年次報告書が83社、戦略的計画が78社、財務諸表が9社であった。また78社(42パーセント)がFDRSの重要なパフォーマンス指標のデータをひとつ以上提供し、7つのパフォーマンス指標データすべてを提供した社も27社(14パーセント)に上った。これらの数値は、2009~2012年の報告書作成期間のうち、少なくともひとつの期間に各国赤十字・赤新月社が提出した情報によって評価・確認した。2013年は、本書の作成が進められていた第1四半期末までに戦略的計画や財務諸表、年次報告書のいずれかをひとつ以上を提出した社は全体の68パーセントに達し、2013年の目標である70パーセントをすでにほぼ達成していた。128社のうち年次報告書を提出したのは84社、戦略的計画は83社、財務諸表は60社であった。214人道研究ジャーナルVol. 3, 2014