ブックタイトル人道ジャーナル第3号

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概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 20142011年連盟総会のフォローアップの一環として、各国赤十字・赤新月社が参加できる「根拠に基づく救急(Evidence-Based First Aid)」ネットワークの構築を発表した。このネットワークは、救急のさまざまな分野を研究し、科学の発展に対して赤十字・赤新月が安定的に貢献できるようにするとともに、各社の救急活動を促進する。南北アメリカ・ゾーンの最弱者コミュニティを抽出・特定する新たなプロセスとして、これまでよりも透明性と一貫性の高い方法で各国の最弱者コミュニティを抽出することを目的とした戦略的目標設定法(StrategicTargeting Methodology)が開発された。これは、同ゾーンのあらゆる関係者(政府、NGO、赤十字・赤新月運動)にとって使いやすいツールとなるよう設計されている。ブルンジ、ガーナ、ベトナムの各赤十字社による組織開発の経験について、ケーススタディが発表された。これらのケーススタディの要旨は、組織開発の専門家や各国赤十字・赤新月社のリーダーに幅広く伝達された。これまで赤十字・赤新月運動が150年にわたり各国赤十字・赤新月社の組織開発を支援してきた経験をまとめた研究成果が完成した。これは今後、各社の組織開発に携わる赤十字・赤新月の基礎的情報源となり、現在および将来の各社の開発ツールを統一する役割を果たすものとなる。戦略的展望を示すことによって、青少年やボランティアに対する今後の指標が明確になり、2013年の計画が固まった。戦略計画が完成し、現在は導入計画が検討されている。これによって「青少年やボランティアの連盟に関する知識や経験の育成」、「各国赤十字・赤新月社における青少年の参加・ボランティアの管理・リーダーシップ育成の強化」、「ボランティアの価値促進、および連盟の開発計画の進化に向けた赤十字・赤新月内外のパートナーシップの構築と拡大」といった成果が期待できる。2012年、連盟はそのシステムの下で各国赤十字・赤新月社51社のボランティア4万1,104人を採用した。また、約40社がDREFまたは災害アピールの基金を用いてボランティアを採用した。これは31社が2万4,500人のボランティアを採用した2011年に比べ、著しい増加である。組織的なボランティア育成計画の原案が作成され、2012年12月に各国赤十字・赤新月社の代表や事務局、企業パートナーのコカ・コーラ社が参加する第一回グローバル企業ボランティア会議(Global CorporateVolunteering Conference)で導入に向けた最初のステップを踏み出した。国際ボランティアの円卓会議がジュネーブで開催され、国際ボランティアの派遣や受け入れを行っている各国赤十字・赤新月社20社以上が参加した。また、欧州援助ボランティア(EAV:European AidVolunteers、旧European Voluntary Humanitarian Aid Corps)の試験運用に参加しているEU加盟国の各社にも支援を提供している。連盟は、EU加盟国の各社と協力し、EUに対してEAVのモデル構築に関する共同メッセージを作成し、フィードバックを提供した。このメッセージはその後、各社が所属国の政府との会議に活用し、連盟のEUオフィスもEU代表への政策提言に利用した。2012年12月9~12日、連盟とオーストリア赤十字社は、オーストリアのウィーンで赤十字・赤新月世界ユース会議(Global Red Cross Red Crescent Youth Conference)を開催した。この会議は、経験や教訓を共有できる貴重な機会となるともに、連盟が青少年の参画を促進するための枠組み(Youth Engagement222人道研究ジャーナルVol. 3, 2014