ブックタイトル人道ジャーナル第3号

ページ
227/288

このページは 人道ジャーナル第3号 の電子ブックに掲載されている227ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

人道ジャーナル第3号

The Journal of Humanitarian Studies Vol. 3, 2014への対応強化を目指す「ポスト2015開発目標(ポストMDGs)」枠組みの策定に大きな貢献を果たすものである。「ポスト2015開発アジェンダ」策定のプロセスおよび要旨に関する連盟の方針説明書が2013年5月に理事会で承認され、すべての赤十字・赤新月社に配布された。これに合わせて世界的な「Your Voice」事業が2013年7月のワールドユースデー(World Youth Day)において開始された。この事業の目的は、2015年以降の目標を定める協議でボランティアと弱者の交流を深め、彼らの声を世界レベルで拾い上げることである。緊急事態における人道外交:緊急事態において人道外交を実践するためのモデルが作成され、フィールド調査・調整チーム(FACT)がこれを先進国の災害に対応するための新たな研修の立案や、緩慢な災害への対応の検証に活用した。特にシリア難民の支援では、「赤十字・赤新月運動の調整の枠組み(MovementCoordination Framework)」に関するガイダンスが行われた。世界レベルで連盟は、自然災害に対応するグローバル・シェルター・クラスター(Global Shelter Cluster)のリード機関として各人道機関との共同事業に継続的に参加している。特に連盟は、「人道支援体制の改革」に積極的に貢献し、とりわけ2012年12月のIASC代表者会議で承認された「国レベルでのクラスター調整における基準モジュール(Reference Module for Cluster Coordination at the Country Level)」の作成に注力した。2005年のヨーロッパや中東、アフリカにおけるマイクロソフトとのパートナーシップに関する覚書は、グローバル・ストラテジック・アカウント(Global Strategic Account)協定に拡大された。マイクロソフトは2012年5月、CIOサミットで現状報告書を提供し、初期財源の拠出を申し出た。またISDは、法務部門との協力によって法律問題や価格問題を解決し、世界的なサービスエリアと、クラウド・コンピューティングを利用する権利を確保した。連盟は、UNICEFと国際評価協力組織(International Organization for Cooperation in Evaluation)による新たな事業、Eval Partnersのパートナーとなった。これは、公共政策が証拠や公平さ、効率への組織としての配慮に基づいたものとなるよう、市民団体の影響力を高めて政策立案者や世論などの主要な利害関係者に働きかけるための革新的なパートナーシップである。また、連盟と国際食糧政策研究所(IFPRI:International Food Policy Research Institute)は、『農村地域の弱者層における食糧不足や栄養不足のリスク削減(Reducing the risk of food and nutrition insecurityamong vulnerable population in rural areas)』と題した共同研究論文を発表した。この論文は、飢餓と栄養失調に関する世界的な対話の場で、共同政策提言の作成に用いられた。連盟のニューヨーク代表は、さまざまな声明や決議によって第31回国際会議の成果を普及させた。最も重要な点は、国際災害対応法とモデル法の決議によって生じた新たな記述を加盟各国が全会一致で支持したことである。2012年後半、赤十字・赤新月社4社の代表と4人の事務局スタッフで構成される「緊急時の資源動員の改善(Improving Resource Mobilization in Emergencies)」作業グループが各社や事務局のスタッフの聞き取り調査を実施し、10月にアジア太平洋ゾーン事務所で実務者レベル会合を開いた。人道研究ジャーナルVol. 3, 2014 225