ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015田島:私は、音楽を初めて聴いたとき、音楽よりもスクリーンのほうがすごく納得がいったね。音楽を聴いて、音楽がいいとか悪いとかっていう前に、並べた画面が、すごくこれで収まるなと思ったね。井上:僕ね、映像でした。田島:映像がね。井上:実は音楽はピンと来なかったんです、最初はね(笑)。ごめんなさい。何だか最初の印象は「ああー、なるほど」、「悪くはないけど」という程度だった。歌詞があんまり聞き取れなかったというのもあるんだけれど、ちょっと半信半疑というか、何か全面的にこれでいこうという感じにはなれなかった。田島:いや、僕はね、ああ、これで画面が収まるんだなっていう。画像がこれで決まるんだなっていう思いが、そのときすごくしたね。井上:実は、個人的にはあるイメージを持っていたんですよ。これもう毒されてしまっているんだけれど、「タガタメ」が駄目だったら誰だろうということを考えていたら、僕はビートルズの「Imagine」かなと思っていたんですが、あれはあまりにも手あかが付きすぎてるような感じも持っていた。自分でも、「うーん、「Imagine」じゃ、いまいちかもな」(笑)っていう感じは持ってはいたけれど、ああいう系統の音楽かなと思っていたんですね。で、「タガタメ」をはじめて聞いたとき、「なるほど、こういう選択肢もあるのかな」といった程度の感じで受け止めたのが正直なところ最初だったんです。あれほどブレイクするとは思っていなかった。東浦:その「タガタメ」を、しかも無料でしょう?無償提供をお願いするという、これの、その舞台裏というのは、どうなったんですか。渡辺:真っ正面から行ってもどうしようもないぐらいのビッグアーティストなので、コネを見つけるしかないわけですよね。で、うちは零細企業ですから、で、丹青社さんはとても大きな企業なので、まず、丹青社さんの中にトイズファクトリーというレコード会社なり、烏龍舎という所属の会社に知り合いか何かいませんかねというのを、丹青社の社内で探していただいたんですけれど、しばらく探していただいてもどなたもいなくて。ディレクターの山田のつてを辿って、ポニーキャニオン経由でトイズファクトリーと結んでもらったんですね。で、一度トイズファクトリーに説明に行きまして、「そういうことであれば、烏龍舎につないであげましょう」と言ってくれて、トイズファクトリーさんが烏龍舎につないでくれまして。烏龍舎に説明に行ったんですが、「ともかく、桜井さんと小林武史さんがオーケーしない限りご提供できないので、しばらくお待ちください」と言われて、何ヵ月たちましたっけ。洪:もうね、駄目じゃないかっていう気持ちでした。渡辺:もうタイミングぎりぎり、もう駄目かもしれないというぐらいにぎりぎり迄待ちましたね。洪:そう。ちょうど全国ツアーに入ってしまって、そうなってくるともうそれどころではなく、ほかの雑音は聞けないみたいな感じで。あれは、それで、そのポニーキャニオンからトイズファクトリーにつないで初めて行ったときも、結構私はすごく印象深いものがあって、実は渡辺さんと私と井上さんと3人でトイズファクトリーの社長でしたっけ、あのときは。渡辺:うん、はい。洪:そのときに、トイズファクトリーの社長さんは、最初ものすごい怪訝な顔をして現れた。それで、「赤十字です」みたいな話をしたときに、何か寄付を募られるんじゃないかと(笑)。それで、この人たちは何しに来たんだろう。だけど、もっと厚かましいことを言い始めるんですね(笑)。渡辺:で、ただで曲を。122人道研究ジャーナルVol. 4, 2015