ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015国人もいましたよ。断って怒られたというのはめったにないね。渡辺:ミュージアムショップで、私も何人かに言われました。「寄付の箱はどこにあるの?」って。洪:うん。唯一、ここの売り上げの何パーセントは寄付に回しますと表示しました。渡辺:そう言いましたね。東浦:運営に当たっては館長、副館長という形の本社の職員だとか、あるいは支部の人だけじゃなくて、だいぶボランティアの人たちも関わったと思うんですけれども、どうだったんですか、それは。井上:あれはですね。三根さんがこうおっしゃったんですよ。「井上君」って、「あれ、スタッフを運営するのに人が必要だろう」と。他のパビリオンってみんな半年間定住している、みんな固定のスタッフをやりますよね。だから、そういうことをおっしゃったんですね。で「必要なら総務に掛け合って予算を取るから」って、そのときおっしゃってくれたのを覚えていらっしゃいます?そう言ってくれたんですよ。そのとき、僕は、何を血迷ったかね。東浦:血迷ったか?井上:なぜか「いや、いいです」と言ってしまったんですね、「ボランティアでやります」とか、安易に。というのは、ボランティアで1ヵ月交代ぐらいを考えていたんですよ。そうしたら最終的には日替わり定食で毎日、交代になってしまった。渡辺:大変でしたよね(笑)。井上:それがわかったとき、何てばかな選択をしたんだろうって(笑)思った。渡辺:大変でしたよね。井上:そのうち、支部などが1ヵ月なんか人を出せないというんですよ。せいぜい1週間くらいとか。最終的に日替わり定食なんですよ。毎日引き継ぎでしょう?こんなのでできるのかっていうことで、もう目の前真っ暗になって「ああー」と思ってね。もう徒労感というか疲労感が一気に。三根:これは愛知県内の地域奉仕団が1,500人来てくれたんですね、愛知の地元から。それから、全国の支部の職員も協力してくれた。それで今おっしゃったように、毎日毎日日替わりでボランティアが替わる、万博協会は、その入館証を出さなければいけない、こんなの前代未聞だといって、最初はもう絶対駄目だと言っていたのを説得したんですよ。井上:説得というか、僕たちもやりたくなかったですよ、そんなの。三根:無理やり承諾させた。井上:仕方なく。渡辺:あの入館証はうるさかったですものね。三根:うるさかったです。井上:協会も入館証を毎日出す手続きは大変だし、われわれも毎日夕方に翌日の人の入館証をもらってくる。毎日の作業ですよ。三根:でも、これがね、マンネリにならないで、運営がものすごくうまくできたんで、いつも笑顔でね、お迎えできるという体制になったんじゃないか。それには、僕は、この運営マニュアル、これがものすごいよくできている。今見てもものすごい感心するくらい細かくできている。これをみんな一人一人が読んで、これに従って運営しているんです。これが立派だった、これはもう絶賛ですよ。今でも使えるものすごく良かった。東浦:それをつくられたのはどなたですか。洪:これは我々の関連で、運営を専門にやっているスタッフです。井上:そうですね。3人の専門の方。あの人たちがいなければ回らなかったでしょう。あの人たちはやっぱり運営のコアになった。洪:まあ、あれは、やっぱり餅屋は餅屋のノウハウなんですよ。三根:そうでしたね。人道研究ジャーナルVol. 4, 2015133