ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015ゲームの展開背景「私たちは今、ハッダー国にいます。この国は隣国のデルダー国軍の攻撃を受け、その紛争は13ヵ月に及んでいます。参加者は、ハッダー国の住人として自国の領土内を方々移動します。」レイド・クロスでは、12歳から18歳の若者(青少年)を対象とし、紛争下の国におかれた様々な「チェックポイント」を周ります。それぞれのチェックポイントで、参加者は民間人、兵士、人道支援スタッフの役に次々と扮し、紛争下での様々な状況に立ち向かいます。チェックポイントとは何か各チェックポイントは前半・後半と2段階に分かれており、チェックポイントごとの目的は解説書に示しています。前半では、参加者はチームリーダーとファシリテーター(進行役)から指示された役に扮します。参加者は様々な架空の武力紛争下において、ルールの説明を受け、その実践法を学びます。参加者は、ゲームの中で「戦争法」とも呼ばれる国際人道法への理解を深めることができます。後半では、ロールプレイの後、チームリーダーと参加者が討議を行います。この「ふりかえり」では、参加者がチェックポイントでの活動において実践しなければならなかったルールについての説明が行われます。チームリーダー各グループには、グループを統率するチームリーダーがいます。彼は2つの役割を持っています。1つは、自分のチームのリーダーとして、チェックポイント間の移動の指揮をとります。2つ目は、各チェックポイントでのゲーム終了時にふりかえりを行います。したがって、チームリーダーは、人道法について説明ができ、参加者からのあらゆる質問に答えることができなければなりません。そして、ゲームを準備する上で得た知識だけではなく、参加者のグループを監督し、統率する能力が求められます。チームリーダーを務める人は、事前に解説書を熟読し、可能であれば国際人道法の講座を受けて、全てのルールを十分に理解しておくことが非常に重要となります。よい「ふりかえり」を行うために:ふりかえりは、参加者の活動内容を深めるためのものです。そのため、ふりかえりは、直前のゲームの活動内容とそれに対する参加者の対処方法に焦点を当てて行う必要があります。よって、チームリーダーは、まず参加者がみずからとった行動について尋ね、その行動についてしっかりと考えさせてから、各チェックポイントについて情報シートに記載されたルールを説明します。また、チームリーダーは、チームの参加者全員がふりかえりでの議論に参加するように配慮する必要があります。チームリーダーは、参加者から反対意見が出た場合は、即座に人道法の基本原則に基づいて応え人道研究ジャーナルVol. 4, 2015211