ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015なければなりません。すなわち、人間を尊重すること(「負傷兵はもはや敵ではなく、苦しんでいる一人の人間である」)、敵の戦力を弱め、紛争に勝利するために必要以上の行為を禁止すること(「民間人は、敵の軍隊の一員ではない」)、とりわけ、紛争時においても全てのことが許されるわけではないという基本を押さえます。チェックポイントの解説書にある「さらに深く理解するために」、あるいは「付録」の項目にある内容は、チームリーダーにとって、ふりかえりや質疑応答を有意義なものとする一助となるでしょう。ゲームの設定・開始様々なチェックポイントチェックポイントには、それぞれ目的が設定されています?捕虜:犠牲者の立場、捕虜の権利保護、赤十字国際委員会(ICRC)の役割?負傷者:負傷者全員を救護する義務、医療行為以外の優先権は持たない?砲撃:軍事目標と民間物を区別すること、双方に対し必要以上の損害を与えないこと(適切な武器の選択、均衡性の原則)?狙撃兵:民間人と戦闘員を区別すること、戦時下の市民生活の困難さ?人道援助:人道的行動の探求?軍司令本部:後方からの指揮の困難さと、特定のルールを実行する際に生じるジレンマに重点を置く?裁判または全体のふりかえり:国際人道法違反者の責任を問うゲームの進め方1チームは8人以下とします。全員が一斉にスタートし、7つのチェックポイントをまわります。順不同ですが、次の3つは例外です。?全員が「捕虜」の立場から始めてください。人道法違反に触れることで、人道法の重要さを認識し、より意欲的な態度で他のチェックポイントに取り組めます。ファシリテーターは、全チームを一斉にこのチェックポイントからスタートさせてください。?「軍司令本部」は「裁判」の前に行って下さい。参加者が裁判においてその事例に対処するための基本情報を確実に知っておく必要があるためです。?「裁判」はゲームの最後に行います。参加者が他のチェックポイントでとった行動について、それぞれの結果を認識するためです。このゲームは、色々と組み合わせることができます。例えば、「狙撃兵」と「人道援助」を1つの支援活動としてまとめることができます。ファシリテーターの判断により「軍司令本部」を省略することもできます。そしてゲームの最後には、「裁判」か「全体のふりかえり」を選択することになります。参加者が青少年の場合には、「全体のふりかえり」が良いでしょう。各チェックポイントでの所要時間は、どのコースを選んだ場合でも、ふりかえりを含め30分から40分が理想的です。212人道研究ジャーナルVol. 4, 2015