ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015る可能性があります。参加者に触れたり、与えられた役割の範囲を超えることのないよう、十分に念を押しておくことが必要です。?ICRCスタッフ:ICRCスタッフ役を務めるファシリテーターは、一人ひとりの捕虜と2~3分程度で個別の面会をします。(付録:「捕虜‐ICRCの面会」参照)要員は、捕虜に赤十字通信(付録参照)を書いてもらいます。それは様式の決まった用紙か葉書形式のもので、捕虜の家族に短いメッセージを伝えるものです。注記:看守は、この面会に立ち会うことはできません。時間的制約やゲームの流れによって、立会人なく一人ひとりの捕虜に面会ができない場合は、ICRCの要員は、全ての抑留者と面会することが必要不可欠であることを「ふりかえり」などで強調することが重要となります。?逃亡:ファシリテーターの1人が慌てふためきながら、ハッダー国軍の大隊が迫っていることを他のファシリテーターに知らせます。大声で伝えるため、参加者にもその声が聞こえます。ファシリテーターは、参加者を残したまま全員避難します。大抵の場合、参加者は逃亡のチャンスを手にすることになります。チームリーダーは、その後参加者を集合させます。ふりかえりチームリーダーは、捕えられた敵の兵士は、犯罪者ではないことを強調します。兵士は、自分の職務を遂行していますが、それでもまだひとりの人間であり、紛争が終わったら、民間人に戻る可能性があるのです。入隊するにあたり、彼は自分の家族や友達を残してきています。紛争中は、彼は命令を受け、それに従いました。もし彼が国際人道法を犯していなければ、職務を遂行したことで犯罪者とはなりません。兵士は捕虜となった時点で保護されなければなりません。チームリーダーは、捕虜が国際人道法によって保護されていることを説明します。つまり、彼らは護られる権利があるのです。チームリーダーは、尊重されるべきルールについていくつか例を挙げます。(後述の「適用される国際人道法のルール」参照)チームリーダーは、捕虜は紛争において最も弱い立場にいる人々のひとりであることに留意して伝えます。捕虜は、自由や武器を奪われており、簡単に拷問されたり、殺されたり、失踪扱いにされたり、一生抑留されるといった可能性があるのです。だからこそ、ICRCが訪問し、確実に全ての抑留者に面会することが重要となります。ファシリテーターは、パズルピースを渡します。評価このチェックポイントで行う評価は、裁判のためのものではありません。参加者は何も決定する必要はなく、不当な扱いを受けた捕虜がどんなことに耐えているのかを想像するだけでよいのです。しかしながら、ファシリテーターは、尋問中に参加者の(本来しゃべってはならない)回答がもた人道研究ジャーナルVol. 4, 2015217