ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015付録:チェックポイント裁判?判決判事a.ファシリテーターの裁判?チェックポイント「捕虜」:捕虜は看守の管理下にあることから、看守はそれらの人々の尊重を確保する責任があります。たとえ敵対勢力が彼らの捕虜を尊重しなかったとしても、何らの物証はなく、全ての報復行為は禁じられていることを確認したいと思います。看守、あなたの弁護人は、あなたが暴力に暴力で対抗したと抗弁しています。裁判所はこの申し立てを棄却します。捕虜には戦闘能力がなく、彼らに対する暴力は認められません。たとえ戦争がそのような暴力と同じことだとしても、私たちは、結果として生じる損害をできる限り制限し、かつ国際人道法の規則を尊重しなければなりません。したがって、被告人を戦争犯罪により、懲役10年の刑に処することとします。?チェックポイント「狙撃兵」:被告人は、標的となった人々が潜在的な危険を持ちえただろうなどと論じることで、自分の行為を正当化してきました。被告人が人々を攻撃目標としたとき、彼らが戦闘員であることは確認できなかったはずです。確認できて初めて、被告人は人々への攻撃を許可されるのです。唯一受け入れられる指令が、攻撃を控えることであることには全く疑義がありません。同様に、上官からの命令による抗弁は、受け入れがたいものです。被告人は、はっきりとその違法な命令に従うことを拒否するべきでした。被告人の行為は、一般市民に対する組織的な攻撃といえ、そのうえ被告人はそれを認識していました。したがって、被告人を人道に対する罪により、懲役20年の刑に処することとします。?チェックポイント「人道援助」、「狙撃兵」に関連して:被告人が標的とした人道援助の車列は、一般市民への救援物資を運搬していました。これらの市民は戦闘行為に参加しておらず、よって尊重し、保護されねばなりませんでした。一般市民もしくは人道援助を敵とみなすことは、いずれも容認されないことです。この行為によって、被告人は、国際人道法の最重要な標章の1つである白地赤十字の標章に与えられた保護を認めませんでした。よって被告を、戦争犯罪により、懲役10年の刑に処することとします。b .参加者の裁判?チェックポイント「砲撃」:被告人は、民用物を破壊しました、同時に人々の生活に損害をもたらし、一般住民を傷つけ、民用物に損害を与えました。このことが被告人の意図したものにせよ、狙っていた目標を逸れたものにせよ、多大な損害をもたらしたという事実が残っています。目標と適切な武器を注意深く選ぶことによって、そのような被害を防止することが兵士としての被告人の義務です。人道研究ジャーナルVol. 4, 2015255