ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015教授(看護、公衆衛生、看護技術)が在籍し、教員の55%が博士号を取得しており、43%の教員が修士卒である。さらに、本学の研究者は、国内外の学会へ出席し、口頭発表、文献検索による科学的な分析の発表、専門家としての活動報告等行っている。研究の多くは他大学の研究者、公的機関、協会、時には国内外の企業との協力により実施されている。スウェーデン赤十字大学では、独自の大学院博士課程教育は実施していないが、全教授、准教授は卒業生が他大学の博士課程に進学した場合は情報を得ている。数人の博士課程に席を置く学生が本学に雇用されており、また2014年秋以来、スウェーデン赤十字資金でポスドクの研究員が1名雇用されている。上級講師全員は、少なくとも業務の20%の時間を、また若手の講師は10%の時間を研究に当てて、研究に積極的に取り組んでいる。本学は、外部の研究者、学界関係者あるいは国際援助機関・団体と幅広く協力している。学生は、全ての学科において科学的なアプローチ、批判的思考法を学ぶ必要がある。全テストで、書く、話す、個別あるいはグループで、全ての課題について科学的に検証することが求められる。研究テーマ最近、スウェーデン赤十字大学では、人道問題、脆弱性とグローバリゼーションに関する研究を積極的に実施、展開することを決定し、スウェーデン赤十字およびジュネーブの国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)との共同研究プロジェクトを進めている。本学は、現在、次の3つの領域に焦点を当てた研究を行っている:グローバル化する世界における健康分野の課題:世界中で共に連携を強め、相互依存する社会が増えている。かってないほど多くの人々が社会的に阻害された状況にある。多くの場合原因は、災害や紛争など不本意なものである。研究者は、日常生活に関連する人々のヘルスケアの視点からグローバル化を検証し、とくに高齢者や女性と子ども等のような弱者グループに焦点を当てた研究をしている。変化する福祉社会における健康:社会福祉と国民の健康の2つは、相互に密接に連動しており、スウェーデン社会における核になる価値観に基づく重要な目標である。健康の向上、社会的包括、参加の促進、健康的な環境条件の改善は、健康―不健康のパターンの変化、社会階層の変化、脆弱性および社会資源の変化に対応できるようにすることが求められる。そのような努力の継続には、科学的でクリティカルな知識と保健・福祉のダイナミックさを生物学、心理学、社会学、倫理学に至る広い視野から理解することが喫緊の課題である。バーチャル/技術的な現代社会における健康へのアプローチ:現代社会は、日常生活関連のテクノロジー、健康やケアリングの領域でのテクノロジー、また、教育分野のテクノロジーにおいて、大いなる変化が起きている。テクノロジーの異なる視点、部門間の連携の視点、社会的および技術革新、健康およびケアの考え方に関連する研究を行う。その目的は、人々(そして患者)の生活を改善しうる実用的な技術や治療方法、を開発することである。そのためには、とりわけ患者への健康教育、医療機器の使用を見直し、新たな医療機器を開発する。これら両者はともに患者によい効果をもたらすための開発である。健康相談や福祉環境への遠隔サービスと実際的な方法についても検討される。60人道研究ジャーナルVol. 4, 2015