ブックタイトルThe Journal of Humanitarian Studies
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The Journal of Humanitarian Studies
Journal of Humanitarian Studies Vol. 4, 2015技術を基礎から応用へと段階的に学習するための看護専門科目群を積み重ねて学ぶことになっている。後で述べるが、助産師の国家試験受験資格を取得するコースが大学院修士課程で行われるようになったこと、急激な看護系大学の増加を背景に保健師の国家試験受験資格の取得のための保健所実習の困難になったことから、現在、国家試験受験資格は看護師(全員)と保健師(20名のみ)である。1993年には大学院看護学研究科が認可され、日本赤十字学園初の修士課程が設置された。そして、その完成年次を迎えた1995年には博士課程を出発させた。当初の専門領域は、基礎看護学、精神看護学、地域看護学、小児看護学、母性看護学、看護教育学、看護管理学であった(その後、精神看護学は精神保健看護学に名称変更され、成人看護学、国際災害看護学が加わった)。2007年には従来、学部で行われていた助産師資格の取得カリキュラムを大学院修士課程で行い、あわせて国際保健を学ぶ、国際保健助産学専攻が設置された。2010年には看護教育と看護管理の実践家の育成をめざす、修士課程の実践コースが設置された。2014年大学院看護学研究科博士課程共同災害看護学専攻を設置され、国内の5大学との共同大学院が発足した(修士、博士の5年間一貫コースである)。大学院修士課程では専門看護師のための教育課程の拡充も図ってきた。2014年現在、「慢性看護」「小児看護」「精神看護」「がん看護」「クリティカルケア看護」「老年看護」「災害看護」の7分野が、日本看護系大学協議会より専門看護師教育課程として認定されている。2006年から看護実践・教育・研究フロンティアセンターを立ち上げ、認定看護師の教育を行った。認定看護師は医療の高度化が進むなか、専門分野で優れた看護の知識と技術をもつ看護師の必要から設置されたもので、専門分野に関する6か月の教育を終了後に日本看護協会が認定を行うものである。当初は「感染管理」、「皮膚・排泄ケア」、「がん化学療法看護」の3分野で開講、2011年からは「感染管理」「認知症看護」「慢性呼吸器疾患看護」「糖尿病看護」の4分野で開講し、生涯教育にも貢献している。参考文献日本赤十字社編、看護婦養成史料稿、1927年日本赤十字中央女子短期大学編、日本赤十字中央短期大学90年史、1980年日本赤十字看護大学編、日本赤十字看護大学創立15周年記念誌、2000年92人道研究ジャーナルVol. 4, 2015