ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

での法律や条例、および文化・風土に質問内容が抵触していないことを確認し、英越翻訳家によってベトナム語に翻訳したもの)および日本から持参したコンドーム(JEX社製。1個ずつの個包装をさらに紙製ケースに入れたもの。)を対象者全員に配布して教材として使用した。まず、パンフレットを用いて性意識・態度に関する講義を講義やディスカッション形式で行い、その後に性感染症、避妊法に関する知識等を、パンフレットおよびコンドームを用いて教授した。5データ収集方法保健介入後6~8週間後に質問紙法で行なった。質問紙は、2012年に研究者らが欧米およびアジア諸国の先行研究を一部参考に英語で作成し、公衆衛生学および思春期学の専門家のスーパーバイズを受けて内容を詳細に検討した後、ベトナム保健行政機関の担当者がベトナムでの法律や条例、および文化・風土に質問内容が抵触していないことを確認し、英越翻訳家によってベトナム語に翻訳したものを使用した。質問内容には、基本属性、性に関する知識、性に関する認識・態度、性行動の現状、Rosenberg Self-Esteem Scale、社会帰属性を含み、データ識別のためにはイニシャルと生年月日を組み合わせたID番号を使用し、プライバシーに配慮した。6分析方法本研究では、各変数を性別は男女、性に関する知識は設問への正誤によって2群に分け、性に関する意識は設問内容が自らの考えにどの程度当てはまるかを3群に分け、有意差(Wilcoxon rank test、Mann-Whitney U test)および相関関係(Spearman test)等の、各調査項目間の関連を確認し、高校生の性行動および性意識、知識の実態および保健介入事業による行動及び認識の変容を検討した。分析はIBM SPSS ver17.0を用いて行い、有意水準を5%未満とした。7倫理的配慮・同意書の手続きについて調査実施前には、日本赤十字秋田看護大学研究センター倫理審査委員会の承認を受けた(承認番号24-003)。調査の実施時には文書にて本研究の趣旨と方法、個人情報の保護と目的以外のデータの不使用、回答の部分的な拒否や途中でも参加を拒否する権利の保障、不参加による不利益はないことについて説明し、同意を得た。また、本研究の対象者は日本においても当該国においても未成年者であるため、保護者にも対象者と同様の方法と内容で説明を行い、同意が得られた者のみを研究対象者とした。3)研究結果1表1に対象者の背景を示す。参加者の94.5%は17歳であり、男性903名(54.3%)、- 23 -