ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

フォーカス・グループ・インタビューは11名と10名の2グループに分けて1回100分程度、2回行った。場所は、研究者の所属する大学会議室とし、参加者の承諾を得て、ICレコーダーで録音した。司会は、研究者が担当し、協力者の承諾を得た上でICレコーダーとビデオを設置し記録した。同時に共同申請者が言語的、非言語的コミュニケーションを観察しグループ・インタビューの様子を記録した。インタビューガイドを作成し、それに基づき1.助産師としてのキャリア・プランの現状、2.自分の課題、3.キャリア開発に対する考え、期待について自由に話してもらった。2フォローアップ調査によるデータ収集フォーカス・グループ・インタビューの3か月後に、質問紙によるフォローアップ調査を行い、フォーカス・グループ・インタビューに参加した後のキャリア開発に対する意識の変化等について質問した。(4)分析方法フォーカス・グループ・インタビューでICレコーダーに録音された記録から逐語録を作成した。観察者の記録から参加した助産師の反応も併せ、2名の分析者で確認しながら、テーマに関連した逐語録からコードやカテゴリー間を互いに参照しながら解釈を行い、同時にデータ間の比較をした。分析過程は逐語録からデータを抽出しコードからサブカテゴリーに分類し、さらに研究者が1名加わり抽象度をあげてカテゴリーを抽出した。カテゴリーの抽出にはグループ・インタビューに精通した専門家のスーパーバイズを受けた。(5)倫理的配慮・同意書の手続きについて研究計画を遂行するにあたり、対象者に文書で説明し同意を得た。フォーカス・グループ・インタビューでは内容を録音および録画し、録音した内容は逐語録にすることを説明し、プライバシー、匿名性を保証した。フォローアップ調査で得られたデータは匿名化して分析し研究途中はデータを施錠して保管すること、研究終了後はすべて消去することを伝えた。また、途中で調査を取りやめることも可能であり、取りやめたことで不利益はないことも文書で伝えた。本研究では、インタビューや質問紙調査を行うため日本赤十字秋田看護大学研究倫理審査委員会による審査を受け承認を得た。3)研究結果(1)対象者の背景(表1)研究参加者は、病院勤務助産師19名、診療所勤務助産師1名、教育機関勤務助産師1名の21名である。21名全員の受けた助産教育は1年間の教育課程で修学中にキャリア開発についてのカリキュラムはなかった。助産師としての臨床経験は中央値が11.8年で経験の最も短い者が2年、最も長い者が29年だった。21名中3名の助産師が産科の単科での勤務であり、18名は産科を含む混合病棟勤務だった。また、5人の助産師が他病棟への配置転換を経験している。- 4 -