ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」にかかる教育・研究事業報告書

キュラム」、「国際救援の難しさの実感」、「達成感のなさ」に分類できた。学生が困難として感じていることの多くは「英語力不足」については、具体的には「英語を継続できないこと(自分の努力不足)」、「英語力の差があること」、「英語力が向上しないこと」、「英語の教授内容や評価方法が国際救援コースとして適切なのか」、「英語が出来ると思われることのプレッシャー」を感じており、英語を継続して学習できない状況やコースの内容についての不満を感じている学生がいることも明らかとなった。次には、「過密カリキュラム」に関することで、「英語を継続したいがカリキュラム上出来ない辛さがある」、「時間割が過密であることへの配慮のなさ」や「試験科目が多い」と感じていた。さらに、「国際救援の難しさの実感」として語られたことは、救援活動に参加するためには現時点ではあまりにも能力がないと自覚し、「自分の能力との差を感じる」と述べていた。「一人の患者をみる事だけで精一杯な自分がいること」を上げていた。その理由として、実習等で一人の患者をみるだけでも精一杯なのに、海外で言葉も宗教も文化も異なる対象の看護が実際にできるのか、英語力が伸び悩む中で今の自分では難しいのではないかと、現実を知ったことが困難に結びついていた学生もいた。また、「達成感のなさ」では、救援コースを修了しても助産師や保健師コースのような資格を取ることができないことや、帰国子女の学生にとっては英語の授業が易しすぎると物足りなさを感じている学生もいる。さらに、科目の中で海外研修を受けることが出来ない学生を対象とした代替演習としてデベートを実施したが、このテーマが救援とは関係のないものであり、英語の教育内容に不満を感じている学生もいた。また、国際救援コースの学生の中にもいろいろな学生がいることを認識してほしいのに、教員からのプレッシャーがあることで自分の夢を語れないという学生もいた。カリキュラムの内容や教育方法等については、今後の検討課題であり、学生からの率直な意見を真摯に受け止めて改善をしていきたい。表2.学生が認識している困難カテゴリー英語力不足過密なカリキュラム国際救援の難しさの実感達成感のなさサブカテゴリー・英語を継続学習できないこと・英語力の差があること・英語力が向上しない・語学ができると思われるプレッシャー・時間割についての配慮がない・試験科目が多い・一人の患者をみることで精一杯の自分がいること・自分の能力との差を感じる・修了後の資格等がないこと・やさしすぎる英語学習であること- 67 -