ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

表8研究実施施設ICU患者家族対象面会についてアンケート調査(アクション前後の比較)平均点(5点満点)質問アクション前(n=10)アクション後(n=5)p値集中治療室では希望どおりに患者様に面会できていると思いますか3.9±1.04.2±0.4.83面会の規定とその理由についての説明はわかりやすかったですか4.1±0.5 4.0±0.6 .77面会に来た際に一日1度は患者様の病状や経過の情報を得ることができましたか4.3±0.5 4.2±0.4 .69面会の規定に対して、看護師の対応が統一されていると感じますか3.5±1.1 3.8±1.0 .65患者様のプライバシーが守られていると感じますか4.1±0.7 3.8±0.7 .47看護師は患者様のことを気にかけていると感じますか4.1±0.5 4.2±0.4 .75看護師は患者様だけでなくあなたのことを気遣ってくれると感じますか4.0±0.8 3.8±0.4 .341)Mann-Whitney U検定.参考値として平均値±標準偏差を示した.2)質問は,“全くそう思わない”1点,“そう思わない”2点“どちらでもない”3点,“そう思う”4点,“非常にそう思う”5点とした.またICUの面会についての自由記載による意見の要約を表9に示した。表9ICUの面会についての自由記載による意見(アクション後)?患者の励みになるなら、小学生以下の子供も時間(面接)制限ありでも良いので承諾して欲しい。?面会可能な時間について、看護師の仕事が立て込む時間、比較的ゆっくり面会出来る時間帯などだいたいの目安を提示して欲しい。?処置や作業の内容を紙ベースで待合室などに説明書を置いて欲しい。?面会に特別な不満・疑問はない。むしろスタッフの面会に対する志気の高さを感じ、感謝している。? ICUに入る時ブザーを押し入るが、必ず看護師が患者のベッドの所にいて待っていてくれるのは非常に良い。Ⅳ.考察1.ARのプロセスにおける問題・改善策の明確化本研究は、ARを用いてICUにおける面会拡大に取り組んだ。本研究のプロセスは、第1段階から第9段階まで設定したが、同時進行したところがあるため、大きくは、1プレステップフォーカスグループインタビュー(第1段階)、2アクション前調査(第2~4段階)、3アクション方法検討(第5段階)、4アクション実施:ICU面会方法の改善(第6段階)、5アクション結果確認フォーカスグループインタビュー(第7段階)、6アクション後調査(第8~9段階)であった。これにより、時間経過と共に問題が明確化し、改善策が具体化したと考える。本研究のARのプロセスの成果として、ICUの面会オリエンテーション用紙の修正と、そのマニュアルの作成、それにアクション後に「ICUの面会規定緩和時フローチャート」を作成するなど、具体的な改善策を実施することができた。しかしながら、今- 127 -