ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

5調査期間:平成25年3月?5月6データ分析方法:調査で得られたデータは、逐語録に起こし、質的帰納的に分析した。具体的には、まずデータ収集実施者がそれぞれに行い、次に共同研究者によって繰り返し分析し、サブカテゴリーを抽出、カテゴリー化をした。(3)研修会開催1目的:赤十字救護要員の派遣前後のメンタルヘルスを考慮した派遣のあり方を検討する。2研修会内容:テーマ:赤十字救護班のナースのメンタルヘルスを考慮した派遣のあり方講演「被災地への派遣ナースに対する心のケア」近澤範子氏(兵庫県立大学看護学部名誉教授)講演「被災地の救援に携わった看護師が受ける影響と心のケア」村上典子氏(神戸赤十字病院心療内科部長)東日本大震災の被災地に日本赤十字社から派遣された看護職員の心的反応研究班による研究の概要と結果報告参加者と研修企画者によるグループワークと発表3実施日;平成25年11月10日(日)3)研究結果(1)自記式質問紙調査(第1次調査)の結果65か所の赤十字関連医療機関で被災地に派遣された看護師1,727人に郵送し、回収率は991人(57.4%)であった。1基本属性:本調査の対象者の平均年齢は43歳で、40代が389人(39.3%)と一番多かった。看護師としての経験年数は20年以上が一番多く572人(57.7%)であった。専門的な資格(複数回答)としては、認定看護管理者研修を受けている人が517人(52.2%)と一番多く、赤十字の研修を受けている人が351人(35.4%)、救護・救援看護師資格を持つ人が270人(27.2%)、心のケアに関する専門的な資格を有する人が127人(12.8%)いた。また、740人(74.7%)が常備救護班要員であり、242人(24.4%)が「いいえ」と回答していた。2終了後の心のケアの実態:救援活動後に心のケアを受けたかどうかについては、240人(24.2%)が「はい」と回答しており、そのうちの237人(97.9%)が勤務病院で心のケアを受けていた。心のケアを受けた時期は、救護活動後1週間以内が99人(42.3%)であり、1か月以内が100人(41.7%)、3か月以内が34人(14.2%)であった。心のケアシステムの有無については、休暇が438人(44.2%)、院内の専門家による個別カウンセリング317人(32%)、救護員同士の集団療法が117人(11.8%)と続いていた。このシステム- 134 -