ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

の利用の有無は、376人(50%)が活用していた。このシステムを利用した376人の中で、利用の期間を確認した結果、一日が120人(31.9%)で、次に多いのは三日以上の58人(15.4%)で、二日が56人(14.9%)であった。回数については、1回のみが192人(51.1%)で、2回が25人(6.6%)、3回以上が13人(3.5%)であった。心理的苦痛を緩和する効果について「大いに効果があった」を10点として10段階で問うと、4が一番多く100人(26.6%)であった。上司や同僚が現場復帰後に支持的に関わっているかどうかは710人(71.6%)が「はい」と回答し、組織的なサポートがあった。心理的苦痛を緩和した人については、家族が392人(39.6%)と一番多く、次に友人で299人(30.2%)であった。3最近の健康状態:GHQ28では、5 /6点をカットオフポイントとした場合、6点以上が374人(37.7%)で、特に20点以上の高得点群が20人(2.1%)で最大値は28点であった。(2)救護要員として派遣された看護職のケアニーズとサポートを受けた心のケアに関するフォーカス・グループ・インタビュー調査(以下、FGIとする)(第2次調査)の結果1研究対象者の概要協力施設数は10施設で対象者は78人。年齢は、20歳代2人(4%), 30歳代8人(14.2%) ,40歳代32人(57.1%) ,50歳代-60歳代4人(7%)であった。そのうち、2回以上派遣された人は9人であった。また、過去に救護活動経験のある人は26名であった。自施設に救護員のための心のケアシステムのある人は31人であった。派遣時期は震災直後4日間が4人、3月末までが20人、4月?5月が21人、6月以降が12人であった。派遣時の身分はスタッフとして32人、看護師長として22人、心のケア班として4人であり、救急対応(ERU・テント診療)、避難所対応、病院支援対応、黒エリアの対応、地域巡回診療・看護活動、収束活動を行っていた。職場復帰後の慰労休暇は1~5日であった。2FGIの分析の結果、5つのコアカテゴリーと18のカテゴリーを抽出した。コアカテゴリーは、<派遣までの心のケア対策>、<活動中の思い>、<派遣から帰還後の心的反応>、<受けた心のケア>、<今後に備えた準備とサポートの要望>であり、それぞれのカテゴリーは【】で示す。ア.〈派遣までの準備〉派遣までの準備は被災地に派遣されるまでの準備状況を意味しており、【情報収集】【物を整える】【心構え】の3つのカテゴリーを抽出した。イ.〈活動中の思い〉活動中の思いは、被災地での諸活動に伴う救護要員の感情を意味しており、【想像を絶する活動への思い】【被災者・被災地への思い】【チームワークと連携への思い】【役割への思い】の4つのカテゴリーを抽出した。ウ.〈派遣から帰還後の心身反応〉- 135 -