ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

派遣から帰還後の反応は、救護要員の帰還直後から職場復帰までの心身の反応を意味しており、【トラウマ反応】【被災者・被災地への引きずる思い】【平常が幸福との気づき】の3つのカテゴリーを抽出した。エ.〈受けた心のケア〉受けた心のケアは、所属施設から帰還後に提供された救護要員のための心のケアを意味しており、【専門的・組織的ケア】【ねぎらい】【派遣前の耐性作り】【専心没頭によるケアリング】の4つのカテゴリーを抽出した。オ.〈今後に備えた準備とサポートの要望〉救護要員の体験内容から、今後に備えた準備とサポートとして、派遣時の役割遂行に必要な能力獲得に向けた準備教育などの【災害に備えた準備】、個人に応じた派遣時期の考慮など【発災直後の派遣準備とサポート】、家族へのサポートなど【活動中のサポート】、心的反応スクリーニングとフォローアップ体制などの【発災直後からのサポート】の4つのカテゴリーを抽出した。(3)研修会開催の評価平成25年11月10日(日)10:00から16:00に研修会を開催した。参加者は、合計35名であった。研修会終了後のアンケート結果から、研修会参加の動機として「派遣業務を中心に役割を持っているが、日常から課題と思っている事があったため」、「災害救護活動に取り組むにあたって派遣前?派遣後の全体像を把握したかったため」、「災害救護活動に取り組むにあたって派遣前?派遣後の全体像を把握したかったため」、などがあり、救護要員の心のケアに関する関心が高かった。「被災地への派遣ナースに対する心のケア」「被災地の救援に携わった看護師が受ける影響と心のケア」の講演については、「大いに役立つ」19人(63%)、「かなり役立つ」8人(27%)、「やや役立つ」3人(10%)であった。また、午後のグループ・ワークの内容からは、「派遣直前の準備」、「派遣中のメールによる励まし、報告によるつながり」「救護要員としての自覚を高めるための継続的な研修・教育」「帰還後の継続的な心のケア」の必要性が示唆された。そして、グループワークについて、「大いに役立つ」20人(67%)「かなり役立つ」8名(27%)、「やや役立つ」2人(6%)であり、「派遣する側としての日常の準備、前後のフォローなどを考える機会になった」「メンタルヘルスの重要性が大変勉強になった」などの記載があった。研修会全体の満足度は「十分満足」20人(67%)「かなり満足」8人(27%)、「やや満足」2人(6%)であり、「自施設で行う心のケア研修や派遣の準備に役立てられそう」「次への取り組みに多くの示唆をいただき、自分自身の自己効力感も高まった。」などの記載があった。- 136 -