ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

―実習指導のリフレクションでの学び―a.はじめに実習で学生が効果的に学習するためには、現代の学生の特性や既習の学習内容を踏まえ、学生個々に合わせた指導が望まれている。このたび、日本赤十字看護大学と赤十字系の実習施設が協働し、開催した「実習指導者研修プログラム」では、大学の理念、カリキュラムと実習の位置づけなど大学の特徴と、教育原理、教育心理、対人関係論などの講義のあと、実習指導案を作成し、実際に実習指導を実施した後、実習指導のリフレクションを行った。本研究の目的は、大学と実習施設が協働企画運営する実習指導者研修プログラムの1つである実習指導のリフレクションに参加した者の学びを明らかにすることとした。本研究で得られた成果は、看護学実習指導の質を向上させることに寄与し、看護教育全体に新たな知見を発信する手がかりとなると考える。b.研究方法(1)研究デザイン質的記述的研究(2)参加者本研修プログラムの受講者で、研究参加への同意が得られた者39名。(3)データ収集方法研修プログラム(平成25年6月~平成26年1月)のリフレクション(6~8名を1グループとした事例検討会)は、許可を得て録音した。リフレクション時間は約90分であった。(4)分析方法逐語録を作成し、実習指導での「参加者の学び」が語られている部分に注目しながら、テーマを抽出し解釈を加えた。研究メンバーでディスカッションを行い解釈の妥当性を高めた。(5)倫理的配慮研究実施にあたり、日本赤十字看護大学研究倫理審査委員会の承認を得た。必要時、研修受講者の所属する施設の倫理審査委員会の承認も得た。c.結果(1)学生の緊張がほぐれるように関わる研修を受けた後、参加者は学生が緊張して実習に来ていることを想定していた。そのため、事前演習で実習指導計画の週案・日案を立案して指導に臨んだ際、参加者は、指導の留意点として「まずはこっちから明るく笑顔で接する」「聞くという姿勢で関わる」ことをあげ、緊張して発言が少ない学生には「どう緊張感を和らげるか気をつけながら」関わり、「学生の緊張がときほぐれるように関わって行こうと思った」と語られた。- 170 -