ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ページ
28/178

このページは 平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書 の電子ブックに掲載されている28ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

で,実施とそれに伴う課題も明確化することができた。施設での介護体験の実施を通し,施設側は,参加者がどの程度のお手伝いができるのか,参加者のレディネスが把握できておらず,受け入れ側,参加者双方が戸惑ったという意見も聞かれた。講習会を1度受けただけでは,直接的な介護は自信がないという意見も聞かれた。あくまでもボランティアとして,空いた時間を地域の役に立てたいという思いで参加されており,負担のない程度の時間的拘束の中で主体的に活動ができるよう,ボランティアの役割とできることできないことを明確にした上で,施設側と調整をおこなっていくことが必要である。また,今回の講座では,日常生活を支援できるような実践的な介護技術を中心とした。参加者からは,“お話も尽き時間をもてあました”などの意見もきかれ,直接的な介護技術の講習も大切であるが,施設で刺激が少なく過ごされている利用者にとって,刺激になったり,関係を深める,時間をつなぐためのレクリエーションなどの企画も大切であることがわかった。さらに,“1回講習会を受けただけでは自信がない”“そうじくらいならできる”との意見も聞かれ,直接的な介護技術のほかに,環境整備など,介護未経験者であることを前提に,参加者の負担なくできることも講習会の内容に盛り込んでいくことが必要である。さらには,学んだことを実践でき,指導を得られる施設の確保と派遣システム構築が必要である。そのためには,市との連携を密にし,介護サポートボランティア自身も安全に安心して活動ができるような対策が必要であろう。今回,1回目の講座の参加者は23名であったのに対し,2回目は9名と減少した。この理由として,1回目と2回目の講座の期間が開きすぎたことが考えられる。今後は,ある程度まとまった期間で養成講座を終了し,施設ボランティア体験に出られるように,プログラムの修正が必要であると考える。さらに,若年層や男性のボランティア育成も見越した講座開催の日程の検討も必要かと思われる。5)謝辞本研究では3年間にわたって,陸前高田市地域包括支援センターの職員の方々には,参加者の公募や会場の確保等,講座の企画・運営にご協力していただきました。感謝申し上げます。岩手医科大学の佐々木亮平先生には,本研究,事業開始,継続,方向性など貴重なご助言いただき支えていただき,誠に深謝致します。本講座に参加し調査にご協力いただいた陸前高田市の皆様にも心よりお礼を申し上げるとともに,一日も早い復興をお祈り申し上げます。本研究は,平成25年度日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成金を受けて実施いたしました。- 26 -