ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

の変化などについて質問した。1と同様に日本語版POMS短縮版の記入を求めた。1~3の過程において,話される全ての語り(ナラティブ)をデータとして,許可を得てICレコーダーで記録した。収集に際しては,なるべく自然に語っていただける様,上記以外の質問はなるべくしないようにし,相槌は,否定・肯定の評価をもたらさないように心がけた。(4)分析方法1日本語版POMS短縮版規定の計算方法に基づき,T-A(緊張-不安),D(抑うつ-落込み),A-H(怒り-敵意),V(活気),F(疲労),C(混乱)の6因子の素得点を求めた後,T得点を算出した。T得点は,平均値+1標準偏差(60点以下)を健常,平均値+1~2.5標準偏差(60~75点)を要注意,平均値+2.5標準偏差(75点以上)を要受診,V(活気)のみ平均値-1標準偏差(40点以上)を正常,平均値-1標準偏差以上(40点以下)を要注意とする.つまり40から60点が健常とみなされており,T得点の平均点は50点である.T得点算出後,Shapiro-Wilkの検定で正規性がない項目があったため,介入前後比較としてWilCoxon符号付き順位検定を行った。解析にはSPSSver16.0for Windowsを使用し有意水準は0.05とした。2ナラティブデータの分析介入およびコンサルテーションの時間に得られた語りのデータは,対象者別に逐語録を作成し,ストレスや辛さに関連する内容,およびリラクセーションの効果に関する内容を抽出した。データの意味内容を損なわないようにコード化し,内容の類似性に基づき類別しサブカテゴリにし,さらにカテゴリとしてまとめた。カテゴリは,その内容や性質を現す言葉で命名した。分析には,質的研究の経験者にスーパーバイズを得て,内容の妥当性の確保に努めた。3)研究結果(1)研究参加者の概要公募により,22名の看護職から応募があった。コンサルテーションの結果,20名にアロママッサージのケアをおこない分析の対象とした。2名は妊娠中であったため,アロマオイルは使用せず,ベースオイル(ホホバオイル)のみでマッサージを行い,統計解析から除外した。参加者は全員女性で,年齢は,22~58歳(平均年齢39.3歳)であり,職位は,看護師長など管理職4名が含まれていた。自宅もしくは,介護施設で家族を介護中の方が3名含まれたていた。統計解析から除外した妊娠中の2名は,マッサージのみの介入の効果を検討する際の資料とするため,ケースとして扱った(2)アロマセラピー介入前後のPOMS短縮版の結果アロママッサージ介入を行った参加者20名の実施前後のT得点の平均値(±SD)は- 31 -