ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ページ
36/178

このページは 平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書 の電子ブックに掲載されている36ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

表3被災地における看護職のストレスの実相とリラクセーションの効果に関するカテゴリストレスの実相リラクセーションの効果カテゴリ多忙・複雑化する業務周囲に気を使い、本音が語れない状況震災により家庭の問題が悪化心身の緊張・苦痛がコントロールできない震災による精神・経済面の負担震災を機に変化した生活と、離れられない被災体験復興の過程での理想と現実の乖離による葛藤癒しの効果を実感し辛い気持ちが吐露できる心身の苦痛が緩和され前向きになる自分の身体に注意を向けるきっかけ意欲を向上させるきっかけサブカテゴリ震災による日常業務の多忙化休むことなく頑張らざるを得ない状況求められても限界がある現実患者の対応への戸惑い仕事を優先し仕事に逃避するやりたい事ができない後ろめたさ震災の話題を避ける周囲に気を遣い辛さを表現できない吐き出せない思いがある被災を肯定的に捉える気持ちを抑制し折り合いをつけるもともとある家庭の問題震災により家庭の問題が悪化身体的苦痛症状精神的苦痛症状力がぬけないセルフコントロールできない震災による精神面への影響震災による経済面への影響震災の体験や影響から離れられない生活震災を機にした生活の変化震災を機にした考え方の変化元の生活に戻りつつある自分の時間を持つことへの罪悪感自立しないといけないという思い気持ち面での復興が追いついていない自分自身を振り返るきっかけ気持ちを吐露できる機会癒しの効果を実感する心身の苦痛が緩和気持ちも前向きになる日ごろの疲れから開放される機会自分の体に注意を向ける機会ケアの必要性の認識仕事へのモチベーションの向上他者へのケアリングの気持ち<被災地における看護職のストレスの実相>1【多忙・複雑化する業務】【多忙・複雑化する業務】には,《震災による日常業務の多忙化》《休むことなく頑張らざるを得ない状況》《求められても限界がある現実》《患者の対応への戸惑い》《仕事を優先し仕事に逃避する》《やりたい事ができない後ろめたさ》の6つのサブカテゴリが含まれていた。震災直後より,沿岸の多くの病院が倒壊する中で,当該病院に患者が集中した。その状況は,震災から3年目を迎えても改善されず,患者の高齢化・重症化も重なり業務が多忙化・複雑化し,[通常にプラスの忙しさ][仕事が増える一方で疲弊している]状況の中,スタッフは休むことなく業務にあたっていた。また,[休みの日も仕事を思い出す]など休みの日でさえ,仕事から離れられない状況であった。さらに,[子どもを亡くされた方へのケアに戸惑う]など,被災による苦しみを抱えて入院している《患- 34 -