ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ード面の損害も大きく,「普通に二重ローンになった」など,《震災による経済面への影響》による負担も把握された。6【震災を機に変化した生活と,離れられない被災体験】【震災を機に変化した生活と,離れられない被災体験】は,《震災の体験や影響から離れられない生活》《震災を機にした生活の変化》《震災を機にした考え方の変化》の3つのサブカテゴリが含まれていた。[震災の話題になると被災地であること実感][瓦礫を毎日見るので精神的に疲れる]など,被災地で生活することのストレスや,[映像を見ると色々思い出す][震災時の薄らがない思い]や,[病院の名前が売れてしまい,それを背負っていかないといけない負担感]を持ちながら,《震災の体験や影響から離れられない生活》をされていた。また,[環境がかわり趣味のために使う時間が減った][海や海産物を避ける]など,《震災を機にした生活の変化》があった。さらには,震災を機に[限られた時間の中で精一杯いきていくという思い][時間を大切にするようになった][自分でペースをゆるめるようになった]など,震災を乗り越えていく上で,肯定的な考え方の変化も捉えられた。7【復興の過程での理想と現実の乖離による葛藤】【復興の過程での理想と現実の乖離による葛藤】は,《元の生活に戻りつつある》《自分の時間を持つことへの罪悪感》《自立しないといけないという思い》《気持ち面での復興が追いついていない》の4つのサブカテゴリが含まれていた。[家族の死で落ち込んだが少し落ち着いた][自粛してきたが元に戻りつつある]など,復興の過程において,《元の生活に戻りつつある》中で,復興が進んでいない人たちに対し,[普通の生活に戻る事への罪悪感]を持たれていた。震災から,3年経ち[いつまでも助けてもらっていいのかという空気][サポートを受けすぎているという思い]から,《自立しないといけないという思い》を持ちつつも,[自分たちはかわいそうな人たちなのかなという思い][ゆっくり泣く暇もなく次々普通にもどっていっている][みんな受け入れできているのかわからない]など,《気持ち面での復興が追いついていない》現状が把握された。<リラクセーションの効果>1【癒しの効果を実感し辛い気持ちが吐露できる】【癒しの効果を実感し辛い気持ちが吐露できる】は,《自分自身を振り返るきっかけ》《気持ちを吐露できる機会》《癒しの効果を実感する》の3つのサブカテゴリが含まれていた。アロマセラピーというリラクセーション介入を受けることで,[言い訳してやってこなかったことを認める][仕事以外に自分のためにできること見つけたい]など,日ごろゆっくり考えられないことに気づき《自分自身を振り返るきっかけ》となっていた。- 36 -