ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

府県で「在宅医療の体制構築に係る指針」を提示することになっている。それに伴い、医療機関の変革が求められている。しかしながら、各医療機関では、地域の高齢化や過疎化が進む中で、地域特性に応じた医療提供ができているとは言いがたい。そこで、医療機関から見て、地域特性を生かした病院変革のあり方を考えるため、医療から見た地域診断を行い、PDCAサイクルでの地域連携推進体制を構築するため、柏原赤十字病院を協力病院として、医療依存度の高い患者や家族の在宅ケアへのニーズから病院のあり方を考える。2008年に施行された「全国医療費適正化計画」により、各都道府県は、医療の効率的な提供を推進すべく、療養病床の再編成、医療機関の機能分化・連携、在宅医療・地域ケアの推進をはかり、「療養病床の削減」と「平均在院日数の短縮」に関する数値目標を設定・達成することが求められている。一方で、医療機関は、病床機能別運営を推奨されており、その地域のニーズにあった医療提供が求められている。しかしながら、急速な高齢化は地域や医療機関を疲弊させ、その変革方法がわからないまま、暗中模索の状態であるところが多い。そこで、今回、医療機関から見た地域診断を行い、地域のニーズを把握し、地域の関係機関と連携をとるためのシステムのあり方を明らかにすることを目的に、高齢化の進んだ地域の医療機関およびその関係機関職員を対象にインタビューを行い、医療・保健・福祉の連携体制を考える。今回の結果により、早期退院等在宅ケア推進の流れに、地域が対応できるシステムづくりを推進し、行政や保健師等地域の社会資源を生かした地域連携体制の構築における赤十字医療機関の役割を明らかにする。また、平成24年度より学内の共同研究の助成を受け、ベースライン調査を実施している。その結果については、現在、取り組んでいるところであるが、概略は、医療崩壊の危機にあった柏原地域を保健所・柏原赤十字病院・地域の関係者で包括的に取り組み、地域住民ともに過疎地域のあるべき姿を検討するしくみを作ってきている。その中で柏原赤十字病院が果たした役割を地域診断や病院関係者のインタビューから分析している。今回はその追跡研究として、医療機関から見た地域診断を行い、地域のニーズを把握し、地域の関係機関と連携をとるためのシステムのあり方を明らかにすることを目的に高齢化の進んだ地域にある医療機関およびその関係機関職員を対象にインタビューを行い、医療・保健・福祉の連携体制を考えた。今回は、平成24年度実施した結果をベースラインとして、1年後の追跡を行った。2.研究方法1)研究対象及び方法(1)調査対象である柏原赤十字病院の二次医療圏の地域診断として、既存データ(ホームページに掲載されている行政資料(高齢者世帯の状況、介護保険要介護認定者の状況、- 45 -