ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書1.研究テーマ日本赤十字社の高齢者福祉施設における介護ロボットの利用効果2.研究者(所属)大倉美鶴(日本赤十字九州国際看護大学)3.要旨特別養護老人ホームにおけるにおける介護ロボットの利用効果を明らかにするために、福岡県内にある赤十字関連の特別養護老人ホーム3施設に、「アザラシ型介護ロボット・パロ」を3ヶ月間試験的に導入した。介護ロボットの使用方法については、ロボットを開発している企業担当者に各施設に出向きスタッフへ説明してもらった。企業者担当者からの説明内容については、介護ロボットの機能と効果的な活用方法(個人又はグループ)、その他、感染症がある対象を避けるといった留意点などであった。また研究者からは、介護ロボットに対する対象者の反応を観察しながら、ロボットを自由に使用してもらい、使用時は、利用者やスタッフの反応などを記録に残してもらうよう依頼した。ロボットの試用期間が終了した後、研究者が3施設のスタッフ(計4名)に半構成的面接を行った。面接内容を分析した結果、介護ロボットの利用効果について、施設利用者および介護者への効果が明らかになった。しかし一方で、利用効果が期待できない条件や、介護ロボット活用への消極的理由についても明らかとなり、今後、施設で介護ロボットを活用するための大きな課題が残った。4.キーワード1.介護ロボット2.利用効果5.研究報告1)研究の背景・目的我が国の厚生労働省が予測する高齢化率の推移によると、近い将来、超高齢社会の到を迎える。今後、日本の総人口が減っていく一方、高齢化率はますます増加していく(図1)。2050年には高齢化率が4割にも達すると予想されている。日本の介護分野では、超高齢化の到来を迎えるにあたり、様々な課題に直面することになる。例えば、現在約120万人いる介護職員は、2025年には210-250万人が必要と言われている。- 61 -