ブックタイトル平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成25年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

そこで、ここでは、日本赤十字社のこころのケア研修マニュアル(救護員指導用, H24.6改訂版)に記載されている、被災者を対象としたこころのケア活動の記述を、この5原理に分類して整理した。原則対象対策ポピュレーション可能な限り、安全な場所に移動させて、安全であることを明確にする正確で配慮された声明を提示し、それによって安全の感覚を高めるメディアに、コミュニティーの安心は安全の戦略的な伝達で成立すると通知する個人にニュースメディアの視聴を差し控えることを奨励するトラウマの話をすると不安やうつになる場合、話をしないようにするように勧告する戦争やテロの場合、宣伝と現実的な情報の見分け方を教育する.1安全親に対して、子どもがニュースに曝されないように気をつけることを伝える個人/グループイメージや現実刺激の暴露療法によって、トラウマ後の刺激般化を防ぐ現時点の安全な現実を思い出す「着陸テクニック」を活用するトラウマと喪失を思い出す刺激に面した時に文脈的弁別を用いることを教えるより適応的な認知と対処スキルと身に着けるように援助する子どもでは危険の兆候を見つける能力が退行するので元に戻すことを支援するポピュレーション人々の心配を直接解決することを支援する活動を最優先で実施する家族や友人が無事で危険が迫っていないという情報を提供するメディアやウェッブサイトでアウトリーチと心理教育を提供する2平穏化虚偽の情報やくるくると変わる情報をは逆効果であり好ましくない個人/グループ呼吸法、筋弛緩訓練など、不安のマネジメント法を用いるように指示する友人と過ごしたり運動をするなど高揚する活動への参加することを勧める好ましくないこと:ベンゾジアゼピン系の鎮静剤、心理的デブリーフィング、飲酒ポピュレーション市民の間のエンパワメントと尊厳の回復につながる外部の資源を提供する3効力感4きずな5希望表1大災害への直後から中期の介入における5原則:公衆衛生対策と個人/グループ対策(概要)個人/グループポピュレーション個人/グループポピュレーション個人/グループ人々の個人的及び環境的な資源を管理し整える方法を開発する。被災者を、政策決定等に組み入れ、自己効力感や集団効力感を再建するコミュニティで考案され実行される地域活動・お祭り・服喪儀式を奨励する再建や復旧に必要な資材等を利用可能にし「有能なコミュニティ」を育成する地域開発と職業訓練を連動させてリジリエンスとQOLを高めること先導する子どもたちと青少年をコミュニティの回復に参加させる認知行動療法によって、期待や目標を再調整し自己効力感を高める困難な事態に対応できるという自己効力感を支える行動とスキルを育成する達成可能な目標を設定することで、成功経験を積み重ねる子どもたちと青少年の正常で適応的な発達的進行を促進する自分の愛する人を確認しつながりをもつことを支援する子どもたちが両親や親にあたる人物とのつながりを再構成することを促すトラウマの被災者と社会的サポートの支援的なやり取りの量・質・頻度を増加する避難所と支援サイトを、さまざまな交流のある地域コミュニティとする介入を計画する時に、困難があることなど乗り越えるべき課題を強調する十分な支援がない人や社会的に孤立している人を把握し援助する避難した場合には、これまでのつながりを維持することを最優先事項とする社会的つながりなどの心理教育およびスキル訓練を通じた支援に焦点を絞る避難する手続きでは愛着のつながりを無視することを教える経験の違い等による家族メンバー間の不協和に取り組む方法を指導する住居、雇用など自分の生活のペースを取り戻すことを援助するサービスを提供する災害後の課題に伴うお役所主義に挑戦する被災者を支援プログラムの開発.資源喪失の悪循環を防止する地域経済の再建を支援する回復にあたっての困難な経験や希望を共有することができるシステムを確立する個人とコミュニティーとしての強みを形成すること大部分の人々は、強みを用いて自発的に回復することを明らかにする子どもと青少年に対しては、希望をもたらし発達的な成長を促進する練習をする- 81 -